″平成最後”のGIレース、第159回天皇賞・春(芝・3200m)が4月28日、京都競馬場で行われ、クリストフ・ルメール騎手が乗った1番人気のフィエールマンが優勝した。
同馬は、最後の直線で6番人気のグローリーヴェイズと並走したが競り勝った。
ルメール騎手はレース後のインタビューで、フィエールマンの印象について、「(この馬はレース毎に)だんだん強くなる。次も楽しみ。凱旋門賞に出たらチャンスもあると思います」と喜びを語った。
平成の天皇賞・春を制した名馬たち 連覇は過去4頭
平成の30年間、春の天皇賞で歴史的な勝負を繰り広げた名馬たちを紹介する。
平成の春の天皇賞の始まりは、第99回。
武豊騎手が乗った4番人気のイナリワンが優勝した。
その2年後の1991年と92年、第103・105回の天皇賞(春)を連覇したのが、メジロマックイーン。どちらのレースの騎乗も、武豊騎手だった。
2000年代に入り、天皇賞・春を連覇した競走馬は過去に3頭。
第121回・第122回(2000年・2001年)を連覇したのは、テイエムオペラオー。
天皇賞・春以外のGIレースでも強さを見せた。通算で7度のGI制覇とGI5連勝で、競馬ファンの心を掴んだ。
2006年・第133回の春の天皇賞は、武豊騎手が乗ったディープインパクトが制覇。
前年の2005年に3冠(皐月賞・日本ダービー・菊花賞制覇)を達成したディープインパクトは、3分13秒4のレコードタイム(当時)で圧勝した。三冠馬が翌年の春の天皇賞を制覇したのは、シンボリルドルフ以来、21年ぶりだった。
2013・2014年の天皇賞・春を連覇したのは、フェノーメノ。
2013年のレースでGI初制覇。続く翌年のレースは、キズナやゴールドシップといった当時の実力馬に競り勝っての価値ある連覇となった。
2016・2017年の天皇賞・春を連覇を成し遂げたのが、キタサンブラック。
2017年のレースは3分12秒5で勝ち、天皇賞・春のレコードタイムとなっている。この記録は近年のレースでも破られていない。
平成最後の天皇賞・春を制したフィエールマンは、ディープインパクトの子であり、今回の勝利はまさに平成の競馬史に残る継承となった。
令和の時代には、どんな名馬が誕生するのか。楽しみに待ちたい。