麻生太郎財務大臣は4月9日の閣議後に記者会見を行い、一万円、五千円、千円の紙幣と500円硬貨を全面的に刷新すると発表した。新紙幣は2024年度上期をめどに発行される予定だ。
紙幣のデザインの刷新について麻生氏は「約20年ごとに改札を行ってきた」と述べた。
一万円札は福沢諭吉から実業家の渋沢栄一、五千円札は樋口一葉から教育者の津田梅子、千円札は野口英世から医学者・細菌学者の北里柴三郎にそれぞれ変更される。
新たなお札の顔となる人物の選定はどのように決まり、誰が製造するのか?ハフポスト日本版では、財務省の担当者に取材した。
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新たなお札の顔となる人物の選定はどのように決まり、誰が製造するのか?ハフポスト日本版では、財務省の担当者に取材した。
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━━お札になる人物の選定は、どんな基準で選考が行われるのでしょうか?
前の2回の改札の時の考え方を踏まえて、「明治以降の文化人」としています。
その上で、偽造紙幣の製造防止などの観点から
①なるべく精密な写真が手に入ること
②品格があり、お札にふさわしい肖像であること
③その人物が国民に親しまれ、広く知られていること
以上の3点が、主な選定基準です。
━━紙幣の裏面には絵柄が描かれていますが、こちらのデザインや製造を担当するのは、誰なのでしょうか?
様式、いわゆるデザインについての決定権者は財務大臣というのが原則決まっていますが、独立行政法人・国立印刷局の技術者や職員が製作を担当します。
裏面の図柄については、麻生財務相の会見でもありましたように、「新元号の時代に引き継ぐべき日本の歴史と伝統、美しい自然」を表しています。