平成最後となる2019年度の新入社員は、ポテンシャルは高いのに的確な指示をしないと動かない「呼びかけ次第のAIスピーカー型」だという。
組織を変えながら毎年この季節になると発表される、その年の「新入社員のタイプ」。平成31年の新入社員を振り返ってみた。
平成元年度(1989)
液晶テレビ型
反応早いが、値段高く色不鮮明
平成2年度(1990)
タイヤチェーン型
装着大変だが、装着の具合次第で安全、駆動力はOK
平成3年度(1991)
お仕立券付ワイシャツ型
価格高く仕立てに時間かかり、生地によっては困難
平成4年度(1992)
バーコード型
読み取り機(上司)次第で、迅速・正確・詳細な処理可能
平成5年度(1993)
もつ鍋型
一見得体知れずで厄介だが、煮ても焼いても食えそう
平成6年度(1994)
浄水器型
取り付け不十分だと臭くてまずいが、うまくいけば必需品
平成7年度(1995)
四コママンガ型
理解に時間がかからず傑作もある一方、市場にあふれていて安く調達できる
平成8年度(1996)
床暖房型
断熱材(評価)を入れないと熱(やる気)が床下(社外)に逃げる
平成9年度(1997)
ボディシャンプー型
泡立ち(適応性)よく、香り(個性)楽しめるが、肌(会社体質)に会わないこともある
平成10年度(1998)
再生紙型
無理に社風を押し付けるとダイオキシンが出るが、脱墨技術(育成法)の向上次第で新タイプの紙(新入社員)として市場価値あり
平成11年度(1999)
形態安定シャツ型
丸洗い(厳しい研修・指導)OK。ただし、型崩れ防止アイロン(注意・指示)が必要。
平成12年度(2000)
栄養補助食品型
ビタミンやミネラル(語学力やパソコン活用能力)を豊富に含み、企業の体力増強に役立ちそうだが、直射日光(叱責)に弱く、賞味期限(試用期間)内に効果(ヤル気)薄れることあり
平成13年度(2001)
キシリトールガム型
種類は豊富、価格も手ごろ。清潔イメージで虫歯(不祥事)予防に効果ありそうで、味は大差ない
平成14年度(2002)
ボディピロー型
上司・先輩が気ままに扱いすぎると、床に落ちたり(早期退職)、変形しやすいので、素材(新人の質)によっては、メンテナンスが必要となる
平成15年度(2003)
カメラ付きケータイ型
瞬時に情報を取り込み発信するセンスや処理能力を持ち、機能も豊富だが、経験や知識がなかなか蓄積されない。また、中高年者にとって使いこなしきれない側面も。
平成16年度(2004)
ネットオークション型
良いものには人気が殺到しさっさと売れる一方で、PR不足による売れ残りも多数。一方で、ブランド名やアピールに釣られて高値で落札したものの、入手後にアテが外れることもある。
平成17年度(2005)
発光ダイオード型
電流を通す(=ちゃんと指導する)と、きれいに光る(=いい仕事をする)が、決して熱くはならない(=冷めている)
平成18年度(2006)
ブログ型
他者に自己認知や共感を求めたがる一方で、他人の評価で萎縮しやすい傾向もあり、暖かい眼差しと共感が育成の鍵
平成19年度(2007)
デイトレーダー型
就職しても細かい損得勘定でネットを活用して銘柄(会社)を物色し続け、売買を繰り返す(転職)恐れあり
平成20年度(2008)
カーリング型
働き易い環境作りとばかりにブラシでこすり続けねば、止まったり方向違いの恐れあり。楽勝就職の一方で先行き不安の試合展開は本人の意志(石)次第。
平成21年度(2009)
エコバック型
環境問題に関心が強く、節約志向で無駄を嫌う傾向があり、折り目正しい。使うときには大きく広げる(育成する)必要がある。
平成22年度(2010)
ETC型
性急に関係を築こうとすると直前まで心の「バー」が開かないので、スピードの出し過ぎにご用心。IT 活用には長けているが、人との直接的な対話がなくなるのが心配。
平成23年度(2011)
(はやぶさ型)
最初は音信不通になったり、制御不能になったりでハラハラさせられるが、長い目で見れば期待した成果をあげることができるだろう。あきらめずに根気よくシグナルを送り続けることが肝心だ。
平成24年度(2012)
奇跡の一本松型
今のところは未知数だが、先輩の胸を借りる(接木)などしながらその個性や能力(種子や穂) を育てて行けば、やがてはどんな部署でもやっていける(移植)だろうし、他の仲間とつながって大きく育っていく(松原)だろう。
平成25年度(2013)
ロボット掃除機型
段差(プレッシャー)に弱く、たまに行方不明になったり、裏返しになってもがき続けたりすることもある。能力を発揮させるには環境整備(職場のフォローや丁寧な育成)が必要。
平成26年度(2014)
自動ブレーキ型
何事も安全運転の傾向がある。人を傷つけない安心感はあるが、どこか馬力不足との声も。どんな環境でも自在に運転できるようになるには、高感度センサーを活用した開発(指導、育成)が必要。
平成27年度(2015)
消せるボールペン型
書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいない。ただ注意も必要。不用意に熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)が消えてしまったり、使い勝手の良さから酷使しすぎると、インクが切れてしまう(離職してしまう)。
平成28年度(2016)
ドローン型
さらなる技術革新(スキルアップ)によって、様々な場面での貢献が期待できる。なお夜間飛行(深夜残業)や目視外飛行は規制されており、ルールを守った運用や使用者の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も必要。
平成29年度(2017)
キャラクター捕獲ゲーム型
はじめは熱中して取り組むが、飽きやすい傾向も(早期離職)。モチベーションを維持するためにも新しいイベントを準備して、飽きさせぬような注意が必要(やりがい、目標の提供)。
平成30年度(2018)
SNSを駆使するチームパシュートタイプ
少数の仲間同士でSNSを活用し、綿密な情報交換で協力関係を構築し、内定というゴールをめざした。就活は短期決戦だったが、入社すればおよそ40年もの長期戦である。自分なりのテーマをもって仕事をする努力を怠れば周回遅れも。
平成31年度(2019)
呼びかけ次第のAIスピーカータイプ
多機能だが、機能を十分に発揮させるためには細かい設定(丁寧な育成)や別の補助装置(環境整備)が必要。最初の呼びかけが気恥ずかしいが(オーケー!とか)、それなしには何も始まらない。