2019年度の新入社員のタイプは“AIスピーカー” その心は「ポテンシャルはあるが、指示がないと動かない」

なんでもできて可能性を秘めているが、実力を発揮してもらうには、適切な声かけや細かい設定、環境整備が必要…
AIスピーカーのイメージ
AIスピーカーのイメージ
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新元号「令和」の発表があった4月1日、多くの企業で入社式が行われ、平成最後の新入社員たちが社会人への第一歩を」踏み出した。

産労総合研究所が毎年発表している「新入社員のタイプ」によると、2019年度は「呼びかけ次第のAIスピーカータイプ」。たくさんの可能性を秘めているが、その実力を発揮してもらうには一手間がかかるということだ。

「呼びかけ次第のAIスピーカータイプ」

注目のAIスピーカー(引き続きの売り手市場)。多機能だが、機能を十分に発揮させるためには細かい設定(丁寧な育成)や別の補助装置(環境整備)が必要。最初の呼びかけが気恥ずかしいが(オーケー!とか)、それなしには何も始まらない。多くの新入社員はAIにはできない仕事にチャレンジした いと考えていることをお忘れなく。

今春の新卒新入社員が生まれたのは1996年(平成8年)ごろ。売り手市場の就活マーケットで、就職活動には「醒めている」が、将来AIに代替されるような仕事に就きたくないと考えているという。

同研究所の担当者は、「能動的に動くというよりは、指示を待って受け身の仕事をする傾向がある。与える仕事にどんな意義があるかを説明するなど、丁寧な教育をすればいい仕事ができる」と話している。

誰が、どうやって命名?

「新入社員タイプ」の命名は、1973年度(昭和48年度)〜2002年度(平成14年度)まではコミュニケーションの専門家である坂川山輝夫氏が命名・発表。

2003年度(平成15年度)〜2017年度(平成29年度)までは公益財団法人「日本生産性本部」、2018年度から産労総合研究所が引き継ぐことになった。

日本生産性本部と産労総合研究所の命名チームのメンバーはほぼ同じ。

新入社員や企業、大学のキャリアセンターへのアンケートやヒアリング調査などから、その年の新卒入社者の特徴を検討し、タイプを決める。調査の内容に合うような話題のワードを入れて命名するという。

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