アメリカで2月27日、初めてアメフトのディフェンス選手に女性の奨学生が誕生した。
アメリカ・ミズーリ州にあるセントラル・メソジスト大学に編入するトニー・ハリスさん(20)。
これまでキッカーなどキックプレーのみを担当するポジションには女性奨学生がいたが、パスやランを求められるスキルポジションでは初めて。アメリカのスポーツ放送局ESPNなどが報じた。
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ハリスさんは、NFLの選手になることを夢見て幼い頃にアメフトを始めた。
周囲は「これ以上、先のレベルには行けないだろう」と可能性を信じなかったが、ハリスさんは諦めなかった。卵巣がんを乗り越え、6つの大学からのオファーの中で、同大を選んだという。
ハリスさんはNBC「The Today Show」のインタビューに対し、「この競技で女性がプレーすることを好まない人はたくさんいます。もしチャンスが欲しいなら、誰にも文句を言わせないくらい実力をつけなくてはいけないんです」と話した。
スーパーボールで放送されたトヨタのCMで一躍スターに
アメフト界以外でハリスさんが注目を集めたのは、今年のスーパーボールで放送されたTOYOTAのCM。自分自身の可能性を信じて夢に突き進む力強いメッセージが話題となった。
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(和訳はこちら)
トニーについて、みんなはいろんなことを言ってきた
「(フットボール選手としては)小さすぎる」
「スピードが足りない」
「弱すぎる」
「これ以上、先のレベルには到達できない」
「子どもたちの憧れにはなれない」
「アメフトの奨学生にはなれないだろう」
みんな、トニーのことを、好き勝手に決め付けてきた。
「私は決め付けるのは好きじゃない」