Twitterがユーザー課金を検討中「いくつかの実験」も。広告収入減受け、「サブスク」視野に

「新しい収益ラインが広告事業を補完するようにしたい」とジャック・ドーシーCEO。
Twitterのジャック・ドーシーCEO
Twitterのジャック・ドーシーCEO
Hindustan Times via Getty Images

Twitterのジャック・ドーシーCEOは、サブスクリプション(定期購読)の可能性を含め、ユーザーから収益を上げるための追加方法を模索していると発言したことが報じられています。

この発言は同社が2020年第2四半期(4~6月)決算で売上高が前年同期比19%減の6.8億ドル、最終損益は12億ドルもの赤字、新型コロナ禍のなか中核となる広告収入が急激な減少に見舞われた苦境を発表した文脈で述べられたものです。

ドーシー氏いわく、Twitterは今年おそらく「いくつかの実験」を行う可能性が高いとのこと。「Twitterの様々な側面に対して消費者に支払いを求める」にさいして「非常に高いハードルがある」としつつも、同社が収益源を多様化しようとしていると確認。そうした模索は「非常に、非常に初期の段階にある」と述べています。

Twitterは今月初めに「グリフォン」と呼ばれるチームが「サブスクリプションプラットフォーム」を構築しているとして、求人広告を出していることが明らかになったばかり。サブスクリプションに言及した部分は一度は削除されながらも、株価が上がったことと呼応するように元に戻されていた経緯があります。

現在ほとんどの大手SNSは、無料のサービスを提供しつつ、数百万人のユーザーを対象としたターゲティング広告を配信することを主な収入源としています。Twitterもその1つですが、ドーシー氏は「新しい収益ラインが広告事業を補完するようにしたい」「我々はサブスクリプションが補完的で、コマースが補完的で、人々がペイウォール(一部コンテンツを有料としてアクセスを制限する方式)の管理を支援できる世界があると考えています」と発言。すなわち無料サービス+ターゲティング広告を主な収入源として維持しつつ、追加サービスごとに課金する構想を示唆しているもようです。

今回の決算発表は、中旬に起きた大企業や著名人のTwitterアカウント大規模乗っ取り事件の余韻もさめやらぬうちで、Twitterも社内調査や事後処理に追われている最中でのことです。ドーシー氏も「我々は後手に回った」「セキュリティ対策には終わりがありません(中略)我々はシステムのセキュリティ対策を続け、外部企業や法執行機関との連携を取りながらそれ以上のことを行っていきます」と改めてお詫びと対策を述べていますが、潰れられると困るユーザーもお布施の手段を一刻も早く提供してもらえることを祈っているかもしれません。

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