サラリーマンの思いを込めた味わい深い句が人気の「サラリーマン川柳」。主催する第一生命が1月23日、寄せられた53194句の中から優秀作品100句を発表した。
発表された100句は、時勢を反映した作品やクスッと笑える作品、悲哀を感じる作品などバラエティーに富んだ秀作ばかりだ。
2019年は日本代表が初のベスト8進出を果たすなど、日本中を熱狂させたラグビーワールドカップが日本で開催された。100句の中にも、ラグビー用語を織り交ぜた作品が数多く見られた。
「お小遣い 値上げトライも 逆ジャッカル」
「初めての デートにトライ NO再度」
「ジジババも 子育て参加 ワンチーム」
2019年10月に8%から10%へと引き上げられた消費税をめぐる句も数多くあった。
「10% バブルは金利 いま税金」
「シメシメと 増税前に 無駄遣い」
消費増税に合わせて導入されたキャッシュレス優遇策もあり、電子決済が拡大した。
「万一に キャッシュ握って 初ペイペイ」
「増税が 分からなくなる スマホペイ」
「カッコよく スマホ決済 あとで泣き」
ライフワークバランスや働き方改革が盛んに叫ばれる昨今。かけ声ばかりで、なかなか思うように進まない実態への嘆きの川柳も。
「会議数 減らせないかと 会議する」
「長時間 会議で決めた 時短案」
2019年5月には元号が平成から令和へと改まった。新元号にちなんだ作品も目立った。
「会議では 令和最初が 定型文」
「『令和初!』 通常業務も プレミア感」
「無駄遣い 言い訳いつも 『令和初』」
金融庁が、公的年金以外に老後資金2000万円が必要とする報告書をまとめていた「老後2000万円問題」に関連し、老後への不安を吐露した句もあった。
「足りないの? そもそも無いよ 2000万」
「定年や 辞めるに辞めれぬ 2000万」
100選は第一生命のサラリーマン川柳の公式サイトで見られる。3月16日まで投票を受け付け、結果を受けて5月下旬にベスト10が発表される。