社会的距離を保ちながら「バーチャルデート」?Facebook Datingが新機能を追加

実際に会ってデートができなくなってしまった現在、「仮想デート」の需要が高まっている。
TechCrunch Japan

米国時間4月24日、Facebookはユーザーはもうすぐ「バーチャルデート」ができるようになると発表した。Facebook Datingのユーザーは、本物のデートの代わりに新しいビデオ通話機能を利用することでMessenger経由でビデオ会話できるようになる。このような機能は、人びとが新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、在宅と社会的距離を保つことを強要されている現在、需要が高まっている。

しかしオンラインのデートアプリは人びとを現実世界で結びつけることが本来の目的であり、その仮想化は大きな課題でもある。

今のところ、政府のロックダウンのためオンラインでデートした人が初めて実際にデートできる場所は限られている。レストランやモール、バー、その他の小売業施設は、新型コロナウイルスがアウトブレークしたすべての地域で閉鎖している。しかし、そんな制約がなくなっても、オンラインデートアプリのユーザーの多くは、知らない人との初めてのデートやお見合い的なデートを遠慮するだろう。相手をもっとよく知るためには、ビデオチャットがより安全なオプションとなる。

Facebook Datingが利用可能になると、オンラインでデートをする人びとは相手をバーチャルデートに誘うことができる。誘われた人は、画面に出るポップアップで、それを承諾したり断ったりできる。

TechCrunch Japan

承諾すると、Facebook DatingのユーザーはFacebook Messengerでビデオチャットができるようになり、お互いをもっとよく知ることができる。しかし、現在まだ開発途上の機能なので、プライバシーやセキュリティなどに関する詳しい情報は提供されていない。

パンデミックのためにデートの場所をビデオ上にしたオンラインデートアプリは、Facebookが初めてではない。しかもライバルとなるデートアプリの多くは、新型コロナの来襲以前からビデオ機能を導入している。

例えばBumbleは、ほぼ1年前から音声とビデオによる通話機能を提供している。その機能は電話やAppleのFaceTimeなどと同じだが、ユーザーは自分の電話番号やメールアドレスなどの個人情報をシェアしなくてもいいので安全だ。同社によるとこの機能は最近の2カ月で利用が急増し、今どきの仮想デートの人気を物語っている。

一方、Match Groupが同社の数多いデートアプリにビデオを導入したのは、もっと最近だ。2020年4月はMatchアプリにビデオチャットが加わり、すでにマッチした者がビデオで会話できる。Matchによると、同じくMatch傘下のHingeには「Dating from Home(自宅でデート)」というプロンプトがあり、独自のビデオデート機能を準備している。これまたMatch傘下のPlenty of Fish(PoF)は、3月にライブのストリーミングをローンチし、独身者とその友だちが相手を探す場所を提供した。

Match Groupの主力アプリであるTinderにはまだライブのビデオデート機能はないが、ユーザーはプロフィールにビデオを加えることができる。Tinderのビデオデートについて同社はまだ何も発表がないが、このご時世にビデオ通話が使えないのは、少々奇妙だ。

あまり知名度のないデートアプリも、eHarmonyの例に見られるように、ビデオデートでユーザー数を増やそうとしている。Facebookの新機能は展開が数カ月後になるとのことだが、Facebook Datingが使えるところならどこでも利用できる。

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

 (2020年4月25日のTechCrunch Japanの記事「Facebook Datingの新機能でバーチャルデートが可能に」から転載)

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