苦労して稼いだお金を無駄にしないで。Netflix、1~2年視聴していないユーザーを自動的に解約へ

アカウント閉鎖後も10ヶ月間はお気に入りやプロファイル、表示設定やアカウントの詳細が残るとして、その間は復帰しやすいことも付け加えています。
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SOPA Images via Getty Images

動画ストリーミングサービスのNetflixは21日(米現地時間)、一定期間なにも視聴していないユーザーに通知を送り、定期購読を継続する意思確認がない場合、自動的に解約すると発表しました。

その理由としては「わが社が最も望んでいないのは、使っていないものにお金を払うことです」としており、「人々が苦労して稼いだ現金を節約できることを願っています」とも述べています。

同社が通知メールを送るのは、契約してから1年間なにも観ていないか、または視聴を2年以上やめている人を対象にしているとのことです。このメッセージは今週、メールまたはアプリにて通知されると述べられています。

Netflixいわく、これらの非アクティブな会員は全ユーザーの0.5%にも満たず、わずか数十万人であり、すでに財務ガイダンス(業績予想)にも組み込まれているとのこと。去る者は追わず、といったところです。

とはいえ、Netflixがいつも考えているのは「登録もキャンセルも簡単に」ということ。アカウントの閉鎖後も10ヶ月間はお気に入りやプロファイル、表示設定やアカウントの詳細が残るとして、その間は復帰しやすいことも付け加えています。これは以前から全世界のユーザーに適用されているルールであり、その期間内には視聴履歴も保存されています。

各種サブスクリプションや携帯電話/SIMの契約など、「使わないまま解約を忘れ、数か月も月額料金が取られていた」事態はよくあることです。それをサービス事業者側が率先して、自ら休眠ユーザーをキャンセルして料金を返上するのは異例の快挙とも言えます。

しかし、Netflixは2020年1~3月期の決算で有料会員数を2019年12月末より1577万人も増やし、2020年1~3月の純利益は前年同期比2倍以上の7億906万ドル(約764億円)と報告していました。すなわち新型コロナウィルス感染拡大のなか、Netflixは巣ごもり需要の恩恵を受けた企業の1つであり、そうでない企業よりは余裕がありそうです。

同社はそうした勢いも楽観しておらず、株主への書簡では「ロックダウン(都市閉鎖)が国ごとに解除された後、成長が鈍化する」「まもなく自宅待機が終了すると、視聴数も少なくなり、会員数の増加も減速する」との見通しを述べていました。追い風が吹いている今のうちに、ユーザーの好感度を上げて定着率の低下を防ぐ狙いがあるのかもしれません。

Source:Netflix

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