いよいよ年の瀬。2019年を振り返って、どのような思い出があるだろうか。グーグルは12月11日、今年検索が急上昇したワードをイメージした動画を発表した。そのテーマは「ヒーロー」。困難に力強く立ち向かう人々の姿を映し出している。ユーチューブでは、公開から2週間で8000万回以上再生されている。
2分ほどの動画は、こう始まる。
「不確実な時代には 世界はヒーローを探し求める」
「2019年は『ヒーロー』に関する検索が急増しました」
片腕でバーベルを上げる障害者アスリート、初めてブラックホールの撮影に成功した研究者、子どもに寄り添う親、ジャンプを決める羽生結弦選手、ノートルダム大聖堂の消火に向かう消防士――。動画には数々の「ヒーロー」たちが登場する。
「自分自身より大きい『何か』のために生きることが、ヒーローへの道なのだ」
動画はアカデミー賞やエミー賞の受賞歴のある女優ヴィオラ・デイヴィスさんのスピーチで締めくくられる。
■日本の急上昇検索ワードベスト3は...
グーグルは、この動画とは別に、今年検索されたワードのトレンドも国・地域別で発表している。
日本で2019年に検索数が急上昇したワードの1位だったのは、「台風19号」。10月に関東地方や東北地方を直撃し、甚大な被害を出した。台風や大雨被害に見舞われた1年であったことを象徴する結果となった。
2位につけたのは「令和」。憲政史上初めての譲位に伴う改元で、5月1日から元号が平成から令和へと改まった。史上初めての国書由来の元号としても注目を集めた。2018年までは、検索がほぼゼロであっただろう単語なだけに、急上昇ワードにあがった。
3位は「ラグビーワールドカップ」。日本代表の躍進もあり、日本中を沸かせるイベントとなった。これまでマイナースポーツと見られがちだったラグビーだが、ワールドカップを通じて新たにファンになった人も多いだろう。
■世界では、あの国の影響で意外なワードが急上昇
一方で世界のトレンドで1位になったのは、「インド対南アフリカ」。2019年にイングランドとウェールズで開催されたクリケットのワールドカップの注目カードにちなむ検索とみられる。検索された地域でもインドが突出しており、人口13億人を超えるインドの影響力の大きさを示す結果だった。
2位はディズニー・チャンネルでスターで7月に20歳で病死した俳優の「キャメロン・ボイス」さん。若いスターの急逝に、南北アメリカや欧州、その他の英語圏で幅広く検索された。3位は「コパ・アメリカ」。ブラジルで開催されたサッカーの南米王者を決める大会。ブラジルが9度目の優勝を決めた。南米を中心に北米、欧州、アフリカでも検索された。
■来年は...
2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催され、アメリカでは大統領選挙もある。年末にはアイドルグループ「嵐」が活動を休止する。来年はどんな検索ワードが注目を集めるのだろうか。