韓国の新型ウイルス拡大阻止に非協力的だったこと、それに伴い国民の命を危険にさらしたことを踏まえての告発だ。
NBCニュースの翻訳によると、パク市長は声明で「新型コロナウイルスを広めた新天地イエス教会のリーダーたちに厳しい罰が与えられるように、検察官は厳密な調査を行ってほしい」と述べているという。
ニューヨーク・タイムズ紙は、韓国で確認されている4000人の感染者のうち、少なくとも60%がテグにある新天地イエス教会と関係していると報じている。
3月1日(月)に行われた記者会見で、新天地イエス教会の総会長イ・マンヒ氏(88)は国民に対し、土下座をして謝罪した。イ氏はウイルスを「大災害」と称し、多くの感染者が新天地イエス教会に関係していること悔やんでいる一方、新天地イエス教会の幹部たちが感染を広めたことは否定した。
ロイター通信によると、イ氏は「最大限を尽くしたが、ウイルスの拡散を止めることができなかった」と話した。
新天地イエス教会はイ氏によって1984年に創立された。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、現在メンバーは世界中に24万5000人ほど存在する。信者の多くがイ氏を聖書に出てくる預言者であり、韓国古代王の子孫だ信じている。中には、彼のことを不死身だと信じている信者もいる。
礼拝で信者は、床に座り、肩を寄せて列に並ぶ(教会によると、これはより多くの信者が参加を可能にする為だという)。新天地イエス教会の元信者の話によると、体調不良でも礼拝に参加するように圧力をかけられたという。また、メンバー勧誘を重要視しており、勧誘は人通りの多い道、大学のキャンパス、また主流のキリスト教会などで行うという。
ニューヨーク・タイムズ紙は、韓国の伝統的なキリスト教宗派は新天地イエス教会をカルトと感じており、彼らの改宗戦略に警戒している、と報じている。一方、新天地イエス教会は、不当な理由により虐げられていると主張している。また、イ氏は新型コロナウイルス拡散について、信者に「『新天地イエス教会』の急速な成長を妬んでいる悪が原因」と話しているという。
新天地イエス教会のメンバーである61歳の女性が新型コロナウイルス拡散の原因だと思われていると、とウォールストリート・ジャーナルは報じている。彼女は2月にあった礼拝に体調不良にも関わらず2回参加し、後に新型コロナウイルス陽性と診断された。ニューヨーク・タイムズ紙によると、そのうち1つの礼拝には、少なくとも1000人以上の信者が参加していたという。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、このニュースが広がると、新天地イエス教会の幹部たちは教会信者に信者であることを否定するよう指示するメッセージをSNSで送っていたという。後に、教会はメッセージと教会の公式方針とは関係のないものだと主張した。
CNNによると、信仰グループは閉鎖され、教会施設は消毒されている。
先週、新天地イエス教会は政府機関に21万人のメンバーリストを公表したが、市民団体や地方議員はこのリストは正確ではないと主張した。後に新天地イエス教会は6万5000人の新しい信者の名前が乗ったリストを提出した。
新天地イエス教会の広報のKim Si-monさんは、教会の信者が新型コロナウイルス感染発生により、差別を受けている言った。「メディアや政治家たちの激しいバッシングを恐れ、多くの者が『新天地イエス教会の信者』であることを公表できない」とニューヨーク紙で語った。
3月1日の月曜日の時点で、新型コロナウイルスにより26人の死亡が韓国で確認されている。感染が発生した中国本土の次に感染者が多い国とされ、イタリアやイランでも新型コロナウイルスの著しい影響が見られている。現在、新型コロナウイルスは世界中で8万7000人以上の感染が見られ、3,000人以上の死者を出している。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。