トランプ氏元側近バノン氏、「国境の壁」資金の不正疑惑で起訴

「国境の壁」実現のため集めた献金に関する資金洗浄や詐欺の罪に問われているという。
スティーブ・バノン氏(2022年9月8日、アメリカ・ニューヨーク)
スティーブ・バノン氏(2022年9月8日、アメリカ・ニューヨーク)
Michael M. Santiago via Getty Images

トランプ前大統領の首席戦略官だったスティーブ・バノン被告が9月8日、メキシコ国境地帯の「国境の壁」建設に関する不正疑惑で新たにニューヨーク州検察に起訴され、9月8日に当局に出頭した。

CNNによると、バノン氏は資金洗浄、共謀、詐欺の罪に問われているという。

ワシントンポスト紙によると、ニューヨークの検察当局は、トランプ前大統領の最大の選挙公約の一つである「移民をアメリカから締め出すための壁の建設」の実現を目的とした2500万ドルの資金調達におけるバノン氏の役割を調査しているという。

連邦当局は2020年、バノン氏が「We Buid the Wall(私たちは壁を作る」で集めた献金のうち100万ドル近くを自分のために使い、自宅の改築、高級車、宝石などの費用を支払ったと主張した。バノン氏は当時無罪を主張し、トランプ氏はその後バノン氏を恩赦した。

しかし、大統領の恩赦は州レベルでの捜査には適用されない。

CNNによると、今回も同様の行為が対象となっており、資金洗浄、共謀、詐欺の罪に問われているという。

バノン氏は9月6日、NBCへの声明でニューヨーク検察の申し立てを否定。
「これは、刑事司法制度の党利党略政治の武器化にほかならない。私は国境を守り、麻薬や凶悪犯罪者から国を守るために壁を建設することにおいて、主導者の1人であったことを誇りに思っている」と述べた。

多くの批評家は、南部の国境の完全な壁はコストがかかり、かつ効果がないと主張していた。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集・加筆しました。

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