「露骨な人種差別だ」 トランプ大統領から“国に帰れ”と言われた女性議員らが会見で非難

トランプ氏は、ソマリア出身の民主党議員イルハン・オマル氏らを念頭に「出身国に帰れ」という趣旨のツイートをしていました。
記者会見する4人の女性議員。手前右が、ソマリア出身の民主党議員イルハン・オマル氏(7月15日撮影)
記者会見する4人の女性議員。手前右が、ソマリア出身の民主党議員イルハン・オマル氏(7月15日撮影)
Erin Scott / Reuters

アメリカのトランプ大統領が、ソマリア出身の民主党議員イルハン・オマル氏らを念頭に「出身国に帰れ」という趣旨のツイートをした。

ターゲットにされたとみられるオマル氏ら4人の女性議員は7月15日に会見を開き、トランプ氏を「露骨な人種差別」で「白人国家主義の考え方」と痛烈に批判した。ハフポストUS版などが報じた。

■トランプ氏のツイートとは?

問題となっているのは、トランプ氏の7月14日の連続ツイートだ。

「興味深いことがあります。いわゆる“進歩的“な民主党の女性議員たちはもともと、政府が完全に崩壊していて、最悪で、腐敗していて、世界中のどこにあっても機能しない国の出身です。(もしそれが政府と言えるならの話ですが…)」

 

「そんな議員たちが、地球上で最も偉大で最も強力な国家であるアメリカ合衆国の人々に、私たちの政権運営への悪口を吹聴しています。なぜ彼女たちは政府が崩壊して犯罪が蔓延している出身地に戻って、手助けしないのでしょう?」

 

「その後戻ってきて、どうやって解決したのか教えて欲しい。そうした国は、あなた方の援助をひどく必要としているから、簡単には戻って来れないがね。(民主党の)ナンシー・ペロシ下院議長が喜んで無料の旅券を手配してくれると確信しています!」

トランプ大統領は、ツイート内で議員の名前を挙げなかった。ただし、ターゲットにされたのは、幼少期にソマリアから移住したイルハン・オマル氏のほか、プエルトリコ系のアレクサンドリア・オカシオコルテス氏

それに、パレスチナ系のラシダ・タリーブ氏と、アフリカ系として初めてマサチューセッツ州で下院議員に選ばれたアヤンナ・プレスリー氏の計4人とみられている。 

いずれも、前回の下院選で初当選を果たした民主党の女性議員。トランプ大統領への厳しい批判で知られ「スクワッド(小隊)」と呼ばれている

■「これは白人至上主義の考え方です」

 今回のトランプ氏のツイートを受けて、オマル氏ら「スクワッド」の4人は7月15日、記者会見を開いた。FORTUNEによると、オマル氏は「選挙で正当に選ばれた4人の国会議員に対して、露骨に人種差別的な攻撃を仕掛けた」と非難。ターゲットされているのが全て有色人種の女性であると指摘した。そうして、次のように続けた。

「これは白人国家主義の考え方です。インターネットのチャットや、全国のテレビ放送で起きているかどうかではなく、今やホワイトハウスの庭に到達しています」

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