「世界一へ。すべてをかけろ。」「イチローが教えてくれたこと。」
誰もが感動したスポーツの名シーンや、胸を打たれた選手の言葉。ファンや支える企業から寄せられた、アスリートへの感謝や応援の思いが、その当時の新聞の全面広告には込められています。
そんな風に、スポーツを通して時代を切り取った新聞の全面広告から、当時のスポーツシーンを振り返ります。
●平成20年(2008年)8月8日
「北京オリンピック開幕」
北京オリンピックの開幕日に、長年オリンピック・パラリンピックの日本選手団へのウェア・用具を納入するミズノが「スポーツを信じる。」とメッセージ。アスリートやスポーツファンに向けて、「ともに挑戦する仲間でありたい」とエールを送っています。
●平成20年(2008年)11月11日
「ソフトボール、五輪復帰を祈願」
2008年北京オリンピックで日本が金メダルに輝いたソフトボールは、12年ロンドン大会で競技から外れる結果に。その次の16年リオ大会での競技復帰に向けて、「Back Softball 2016」と誓いをたてました。
●平成21年(2009年)4月23日
「片山晋呉さん、マスターズ4位」
ゴルフの片山晋呉さんが、2009年マスターズで日本人歴代最高タイ4位に輝きました。片山さんが見せたSAMURAIスピリッツを表現しています。
●平成23年(2011年)7月17日
「なでしこジャパン、W杯決勝進出」
史上初のW杯決勝へ進出したなでしこジャパン。この日、「世界一へ。すべてをかけろ。」と力強いエールを受けて、強豪アメリカに挑みました。
●平成23年(2011年)7月19日
「なでしこジャパン、W杯優勝」
そして、すべてをかけたなでしこジャパンは、世界一を掴みとりました。決勝で宿敵アメリカを相手に、2-2での延長戦の末、PK戦を制してあげた、劇的な勝利。「すべてをかけて掴み取った世界一。ありがとう、なでしこジャパン」
●平成25年(2013年)2月1日
「広島カープのキャンプイン」
2013年シーズンのキャンプイン。カープファンの漫画家たちが、選手たちの姿を描きました。「投手王国復活を描く!」「線の太い打線へ!」と選手たちを鼓舞しました。
●平成26年(2014年)2月24日
「羽生結弦選手、ソチオリンピックで金メダル」
ソチオリンピックで金メダルに輝いたフィギュアスケートの羽生結弦選手。「みんなの想いに、ありがとう。」と、応援するファンの写真を添えて、羽生選手の偉業を称えました。
●平成28年(2016年)6月17日
「イチローさん、日米通算4257安打」
日米通算4257安打という、前人未到の偉業を成し遂げたイチローさん。
「個性は教えられるものではなく自分でつくるものだという事実」 や「絶対に破られるはずのない大記録でも、破ることができるという奇跡。」。古巣オリックスが「イチローが教えてくれたこと」として、敬意を評しています。
●平成29年(2017年)6月7日
「佐藤琢磨選手、インディ500優勝」
レーサー・佐藤琢磨さんが、日本人で初めて世界三大レース「インディ500」で優勝。「走り続けることでしか、叶えられないことがある。」と、佐藤さんの功績を称えました。
●平成29年(2017年)8月3日
「ダルビッシュ有投手、レンジャーズから移籍」
ダルビッシュ有投手が、古巣テキサス・レンジャーズへの感謝のメッセージを地元紙に掲載しました。5年半を振り返りながら、「全てのことに感謝します!お元気で!」と感謝しました。
すると、その3日後....
●平成29年(2017年)8月6日
「レンジャーズから、ダルビッシュ有投手へ」
そのお返しに、レンジャーズとファンから、ダルビッシュ投手にメッセージ。日本語で「超一流のパフォーマンスを、ありがとう。」と、ねぎらいました。
●平成29年(2017年)11月24日
「バスケ男子日本代表、W杯予選スタート」
バスケ・ワールドカップ予選の初戦、フィリピン戦の当日に、日本バスケットボール協会が決意表明。「日本バスケ史上、最も過酷な一年が、はじまる」。その言葉の通りに歩んだ茨の道の先に、未来は待っていました。
●平成30年(2018年)6月17日
「香川真司選手、ロシアW杯に寄せたメッセージ」
サッカー・ワールドカップロシア大会中に、日本代表の香川真司選手がメッセージを寄せました。「あの頃のように、サッカーを楽しむつもりです」。幼ないころの自分を振り返りながら、サポーターに感謝と決意を表明しました。
●平成30年(2018年)9月12日
「大坂なおみ選手、全米OP優勝」
大坂なおみ選手が、全米OPで優勝し、日本人初のグランドスラム制覇。「世界沸騰」「大坂半端ない」と、大坂選手の偉業を称えました。
●平成30年(2018年)11月5日
「広島カープ、新井貴浩さん引退」
引退した元広島カープの新井貴浩さんに、黒田博樹さんからメッセージ。表面には「新打線、新井ブレーキ」「流れ変えた空振り」「黒田また無念」と酷評する新聞記事が並んでいますが、裏面には両手を高く挙げてガッツポーズする新井さんの姿と、「結局、新井は凄かった。」の一言。黒田さんなりの、はなむけの言葉を添えました。
●平成30年(2018年)11月22日
「大谷翔平選手、メジャーリーグ新人王」
「いちばん笑っている人は、いちばん頑張った人だ」。メジャーリーグで新人王に輝いた大谷翔平選手が見せる最高の笑顔は、彼の最上級の努力の上に成り立っている。そんなねぎらいのメッセージが、送られました。
●平成31年(2019年)1月29日
「大坂なおみ選手、全豪OP優勝」
全豪OPで優勝し、グランドスラム連覇の快挙を達成した大坂選手。「感動をありがとう」と祝福が寄せられました。
●平成31年(2019年)2月24日
「バスケ男子日本代表、W杯進出をかけた一戦」
絶望の4連敗からの、怒涛の7連勝。そして、悲願のワールドカップ出場をかけた、最終予選のカタールとの「日本バスケ、運命の決戦。」。日本バスケ界の新たな歴史を刻むため、日本バスケットボール協会が結束を呼びかけました。
●平成31年(2019年)3月28日
「イチローさん引退」
引退を表明したイチローさんをヒーローとして慕う元チームメイトが、感謝のメッセージをしたためました。「THANK YOU, ICHIRO.」。お互いに尊敬し合った2人の間に、それ以上の言葉はいりません。
●2019年(平成31年)4月2日
「イチローさん引退」
「あなたのプレーを見たい。そう思えた時代を、ありがとう」。引退したイチローさんに、古巣オリックスから感謝のメッセージ。記録、そして記憶にも残るプレーに見せて続けてくれたイチローさんに、「あなたの次の挑戦を、楽しみに待っています。」と期待を寄せました。