韓国のテレビ局MBCは4月24日、自社の報道番組「ニュースデスク」で「MBCの本社記者が2月中旬、性搾取物が共有された『博士部屋』に有料会員として加入しようとした事実を確認し、真相調査を行っている」と明らかにした。
番組での説明によると、該当する記者は、MBC内部で行われた調査に対して「取材するつもりで70万ウォン(約6万円相当)を送金した」と認めた一方で「運営者が身分証を追加で要求し、最終的に有料会員の部屋には接近できなかった」との立場を述べたという。
MBCは、「当該記者の説明は納得できないと判断し、記者を業務から外して追加捜査を行っている」とし、「独自の調査と警察の捜査状況により、厳重な措置を取る計画で、この過程と結果を視聴者の皆様に忠実に伝えることを約束する」と伝えた。
この情報は、同日の別のテレビ局KBSの単独報道で初めて明らかになった。
KBSの報道によると、ソウル地方警察庁デジタル性犯罪特別捜査団は、MBC記者のA氏が通称「博士」と名乗っていたチョ・ジュビン容疑者のグループに対して、仮想通貨で70万ウォンの金を送ったことを把握し、捜査を行っている。警察は、仮想通貨取引所を押収捜査する過程で、A氏の取引内訳をとらえたという。
A氏は現在、関連の容疑を全面否認しているとKBSは報じている。
韓国の「n番部屋事件」とは?
チャットツール「テレグラム」上で発生した韓国の事件。犯人グループはSNSで女性をだまして性的な写真を入手し、それを元に脅迫する手口でさらにエスカレートした性的搾取画像や映像を送らせたりしていた。画像などは『博士部屋』などと呼ばれる複数の有料チャットルームで共有され、金を払った会員26万人(重複含む)がそれを見ていた。被害者の女性は未成年を含む多数にのぼり、一連の事件で140人が検挙されている。韓国政府は、会員になって閲覧していた者も含む全員を厳正に調査し、処罰する方針だ。
ハフポスト韓国版の記事を翻訳・編集しました。
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