都内で開幕したSoftBank World 2019に登壇したソフトバンクグループの孫正義社長は、日本はAI分野で『完全な後進国になっている』と述べ、危機感を示しました。
同イベントの基調講演では、東南アジアの配車・フードデリバリー最大手Grab、インドのスマホ決済最大手PaytmのCEOなども登壇。孫社長は彼らを紹介する中で「インドや東南アジアから次々とAI起業家が生まれている」としたうえで、日本の現状について次のように語りました。
「日本はいつの間にかAI後進国になってしまった。ついこの間まで、日本は技術で世界最先端の最も進んだ国だったが、この数年間で一番革新が進んだAIの分野で、完璧な発展途上国になってしまった。(中略)まだ挽回できないことはないが、結構やばい」
「私は日本で育ち、愛しているからこそ、(AIの分野で)他国に追いつき、追い越していかなければいけないと思っている」
「『孫さんは日本の会社にちっとも投資していない。なにか思いがあるのか』とよく聞かれる。悲しいことに、日本には世界でNo1といえるユニコーンが少ないのが現実で、投資したくても投資できない」
「AIの革命ははじまったばかり。インターネットに例えるなら、25年前の状況。ヤフーが生まれたばかりで、その頃はフェイスブックもグーグルもなかった。アマゾンは生まれたばかり。ネットフリックスもなかった。5年10年過ぎた頃に生まれた企業が、またたく間に世界一のインターネットカンパニーになった事例がある」
「今がインターネット革命が始まったばかりの25年前だと考えれば(日本は)手遅れではないが、今始めないと手遅れになる」
(2019年7月18日 Engadget 日本版「「この数年で日本は発展途上国になった。結構やばい」孫社長がAI分野で指摘」より転載)
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