夜中に子供が起きた。熱もある。「なんか苦しいよー...」
親としてはとても胸が苦しくなる瞬間だ。
先週、2歳の子供が私の上で嘔吐した。初めに思うのは「どうか、重症ではありませんように」。でもその次に考えるのは「明日は仕事に行かなくちゃいけないのに!」
こう感じるのは私だけではないはずだ。
多くの親、特にパートナーや両親、その他のチャイルドケアの選択肢がない場合、子供の病気で仕事を休むのは不都合だ。それにより、その日の給料が得られなかったり、同僚や上司に迷惑をかけたり、大事なミーティングやイベントに出られなかったり... そして、そんな心配をしている事に親としての罪悪感を感じたり。
しかも、もしそれがインフルエンザのように1日以上かかる場合、この先数日どうしたらいいのだろう?と不安になるだろう。もし2人で子育てをしている場合、どのようにしてどちらが仕事を休むか決めているのだろうか?
イギリスの何組かの親に質問してみたが、想像通り、どの親にとっても解決案は簡単ではない。特に多くの人を相手にする医者や看護士、教師などの仕事をする親にとっては特に困難だ。
医者で母親の女性は、いつも彼女の銀行員の夫が休みを取って子供の看病をするという。
「夫は正社員で私はパートタイム。でも彼の仕事は自宅から勤務する事ができるから」彼女は言う。「私が仕事を休んだ場合、彼よりもずっと多くの人に影響が出ます。私は1日36人の患者を見ています。だから、私が仕事を休むのは自分が診察できないくらい調子が悪い時だけです。夫は予定をキャンセルしたり、延期したり、電話でミーティングに参加する事もできます。もし夫も変更できない重要な事があれば、祖父母、もしくはベビーシッターにお願いします」
ただ、例外もあるという。子供の調子がとても悪い場合だ。
「息子が入院した時は、彼を放って職場に行って、自分がしっかり仕事できるとは思わなかったので、彼のそばにいました」
母親で教師の女性の場合は、ショップマネージャーをする夫が休みをとると言う。「もし私が休んだら、学校は代理の先生を探し、30人いる私のクラスの生徒たちをケアしなくてはなりません。私の夫は自宅勤務も可能なので、うちの家庭ではそうしています。もし彼がどうしても休めない時は、私が休みます」
でも多くの場合、例えば1人親や主婦・主夫の場合、役割分担に選択肢はない。
それは「いつも私です」と主婦の女性。「残念ながら、面倒を見るのはいつも私です。私が具合が悪い時もです!夫は請負業者なので、仕事をしない日は給料が入らないのです。家族からの協力が得られれば良いのですが、私の母はまだフルタイムで働いているので我が家はそれもありません」
その他の家庭では、代替案は無いー彼ら自身、休んで看病したいからだ。
「夫は出張も多いので、休むのはいつも私です。彼の仕事が忙しくなる前も、いつも私でした。子供が病気の時は私が面倒を見てあげたいからです。仕事がどれだけ忙しくても子供より重要ではありません」
子供が病気になった時、どのように仕事と調整すればいいのか、と考えるだけで不安になるだろう。産休に入って6週間目の母親で医師の女性は、仕事に復帰したら、12時間のシフトとどのようにやりくりしたらいいのか分からない、と嘆く。
ハフポスト日本版では、そんな不安を少しでも軽減する為、日本での子供の看護休暇について調べてみた。
子の看護休暇制度
日本には、子の看護休暇という制度があり、小学校就学前の子供の病気や怪我の看護、または予防接種、健康診断を受けさせるための休暇の取得が可能だ。
休暇は1年に5日(子が2人以上の場合は10日)で、1日又は半日単位での取得ができる。
ただし、日々雇用の場合は対象外となり、入社6ヶ月未満であったり、1週間の所定労働日数が2日以下の労働者は、契約によっては対象外になる場合もある。
また、その間の給料の有無は会社の規定によって異なる為、勤務先との確認が必要だ。
*厚生労働省 育児・休暇制度ガイドブック
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/pdf/ikuji_h27_12.pdf
ハフポストUK版の記事を翻訳、編集、加筆しました。