イタリアを襲っている強烈な熱波が原因で、シチリア島フロリディアでは、カタツムリが、死ぬ事態が発生している。
カタツムリはシチリア島では、食材の一つとして使われている。
カタツムリ生産者のジウシー・パパラルドさんは、多くのカタツムリの死体が残った畑で1つをつまみ「見てください、このカタツムリは内側が調理された状態になっています」と、ニューヨークタイムズに述べている。
パパラルドさんによると、カタツムリは地面を移動中に足を火傷して動けなくなり、死んだ。
地面の中に潜り込んだカタツムリもいたが、地中も温まっていたため、生き延びることはできなかったのではないかとパパラルドさんは考えている。
カタツムリが死ぬだけではない
フロリディアでは、8月11日に48.8℃の気温が観測された。これは、世界気象機関(WMO)が確認すれば、観測史上ヨーロッパで過去最高気温となる。
AP通信によると、これまでの最高気温は48℃で、1977年に、ギリシャ・アテネで観測された。
WMOのランディ・チェルベニー氏は、48.8℃という気温に懐疑的である一方で、「無視できないものだ」として調査するとAP通信に語っている。
48.8℃を記録したかどうかは未確認だが、極度な高温が続いていることは確かであり、フロリディアでは、カタツムリ以外にも、木になったレモンの実が腐ったり、エアコン需要が高まって停電が起きたりしている。
またシチリア島を含むイタリアやギリシャ、トルコなどでは、各地で高温や乾燥によって山火事が相次いでおり、大きな被害を受けている。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は8月9日、「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」と結論づける報告書を発表した。
同報告書は、温暖化によって地球が急速な勢いで変化しており、その変化はすでに始まっているとも警告している。
その一方で、大規模で思い切った対策を取れば、最悪の状況を回避できるだろうとも述べている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。