たっぷりの泡が乗ったビールを新幹線で ビール販売数減少に一手

「車内でしか飲めない」を武器に差別化
専門のスタッフがビールを注ぐ
専門のスタッフがビールを注ぐ
HuffPost Japan=サントリー広報提供

新幹線「のぞみ」の東京―名古屋間で、居酒屋さながらの泡たっぷりビールが楽しめるようになった。

ジェイアール東海パッセンジャーズ(東京)が2月6日から始めた新商品。減少傾向にあるビールの車内販売の起爆剤となるか──。

■1秒間に4万振動で居酒屋のような泡を再現

JR東海道新幹線で提供されるのは、サントリーが販売する「神泡」と呼ばれるビール。通常の缶ビールに缶を1秒間に4万回振動させる専用の機械を取り付けることで、きめ細やかな泡が乗った一杯を実現したという。価格はおつまみ付きで1セット500円。

サントリーがこのビールを販売するスタッフ約10人を派遣する。スタッフは新幹線1本につき1人が乗車し、「神泡」の販売に専従する。

販売されるのは午後4時半から午後8時までの東京-名古屋間を走る新幹線「のぞみ」で、出張帰りのサラリーマンをターゲットにしている。

サントリーが開発した缶を振動させる機械
サントリーが開発した缶を振動させる機械
HuffPost Japan=サントリー広報提供

■ビールの購入場所も多様化 差別化なるか

導入には、ビール販売に新たな「個性」を付ける目的がある。東海道新幹線では、ビールの車内販売は減少傾向にあった。広報担当者によると「駅の売店はもちろん、改札の外にもコンビニが乱立し、昔よりもビールを買う手段が多様化している」ことが原因とみられる。

今回の泡を売りにしたビールは新幹線内でしか飲めないことから、ジェイアール側は「コンビニなどとは違い、スタッフが席まで伺ってビールを注ぐ。お店のように楽しんでほしい」と一般的な缶ビールとの差別化に繋がることを期待している。

販売は4月2日まで行われ、その後、継続して販売するかを検討する。

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