セブンイレブンの日、本部ビル前でオーナーらが抗議活動 「24時間営業やめろ」「オーナーは奴隷じゃない」

セブンイレブンの日とも言われる7月11日、24時間営業と人手不足で過酷な労働状態にある店主たちが、東京の本社ビル前で抗議活動をした。「24時間営業 押し付けやめろ!」「奴隷じゃない オーナーも労働者」と書かれたプラカードを掲げ、時短営業を認めることなどを訴えた。
シュプレヒコールをあげて、セブン―イレブン本部前で抗議するオーナーら=東京都千代田区
シュプレヒコールをあげて、セブン―イレブン本部前で抗議するオーナーら=東京都千代田区
Kazuhiro Sekine

24時間営業と人手不足で過酷な労働状態にあるセブン―イレブンのオーナーらが7月11日、東京のセブン―イレブン・ジャパン(本部)の本社ビル前で抗議活動をした。

セブン―イレブンをめぐっては、東大阪南上小阪店のオーナー松本実敏さん(57)が2月から、過酷な労働状態を理由に営業時間の短縮を「強行」。各地で24時間営業の見直しを訴える声が上がっている。

この日抗議活動をしたのは、コンビニエンスストア事業に関わる労働者たちでつくる労働組合「コンビニ関連ユニオン」(執行委員長=河野正史・本部社員)。

オーナーや本部社員、店舗の従業員ら約30人が参加した。

ユニオンは最近、本部側に団体交渉を申し込んだが、拒否された。こうしたことなどから、セブン―イレブン(7・11)にちなみ、この日の活動に踏み切った。

参加者たちは、「24時間営業 押し付けやめろ!」「奴隷じゃない オーナーも労働者」などと書かれたプラカードを掲げて抗議。

河野委員長は「私はセブンイレブン本部社員として、中からこの腐りきった体質を変えたい」と訴えた。

本部社員でありながら、オーナーたちの苦境を訴える河野委員長=東京都千代田区
本部社員でありながら、オーナーたちの苦境を訴える河野委員長=東京都千代田区
Kazuhiro Sekine

前橋市から駆けつけた男性オーナーは最近、旅行を理由にオーナーヘルプ制度を申請した。

ところが「内規が変わった」と本部から拒否されたため、やむなく臨時休業しようとしたところ、本部から「重大な違反行為」などとする警告文を受け取ったという。

男性もマイクを握り、「オーナー契約を結ぶ時、『ヘルプ制度を利用して海外旅行でも行ってください』とセールストークしていた。でもいざオーナーになったら『これは契約じゃないんです』と言う。高卒の俺にはわからないんで説明してもらえないですかね」と訴えた。

コンビニ関連ユニオンはこの日の活動に合わせて、各地の店舗などにストライキとして時短営業を呼びかけていた。

ただ、実際に何店舗がストライキに参加したのかは「本部の報復が予想されるため、発表は控えたい」(ユニオン幹部)という。

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