プレーだけでなく、ファッションでも注目を集めるテニス選手のセリーナ・ウィリアムズ。
8月27日に開幕した全米オープンテニスの初戦でも、攻めのファッションで話題をさらった。
この試合の数日前に、全仏オープンで着用した体に密着するウェア「キャットスーツ」について、苦言を呈されたばかりのウィリアムズ。27日の試合では、バレエの衣装であるチュチュを着てテニスコートに登場した。
チュチュに合わせたのは、ワンショルダーのトップスと着圧網タイツ、そしてシルバーのスニーカー。シックな装いで試合に臨んだ。
チュチュは、ルイ・ヴィトンメンズ部門のアーティスティックデザイナー、ヴァージル・アブローとナイキが手がけた特注デザインだ。
試合後の会見でウィリアムズは、「片方の腕が自由だと空気抵抗が少ない。チュチュもプレーしやすい」とコメントした。
ファンも、チュチュで試合を戦ったウィリアムズに喜びや賞賛の言葉を送っている。
「セリーナ・ウィリアムズが、めちゃくちゃかっこいいワンスリーブのボディスーツチュチュとレザージャケットで、全米オープンの初戦に現れた」
「この装いは、勝利に値する」
「全仏オープンがテニスにエリート主義を持ち込んだ一方で、セリーナ・ウィリアムズはチュチュを着て全米オープンで話題をさらっている」
「私もテニス用のチュチュを買う!」
「全仏オープン『キャットスーツはふさわしくない。耐え難く、家父長的な我々の"女性らしさ"の基準にあっていない』。セレーナ・ウィリアムズ『私がチュチュを着て、試合に勝つ姿を見てみなさい』」
「セリーナの装いが、全てを物語っている」
ウィリアムズは、2018年5月の全仏オープンでキャットスーツを着て試合に臨んだ。
これ対し、フランステニス連盟の ベルナール・ジウディセリ会長は「度を越している」「今後は認められない。選手は試合と場所に敬意を払わなければいけない」と発言、来年以降はキャットスーツを禁じるドレスコードを発表した。
しかしウィリアムズは、キャットスーツを血栓予防のために着用していた。2017年に第一子を出産した後、ウィリアムズは肺に血栓ができて命の危機に陥ったと明らかにしている。その後も続く血栓予防のために、ウィリアムズはキャットスーツを着用していた。
ウィリアムズはジウディセリ会長との関係は良好であり、今後はキャットスーツは着ないと述べたが「4大大会は、自分たちの方針で運営する権利がある。だけど健康上の理由があるのだとしたら、認められないのは間違っている」という見解も伝えた。
今回着たチュチュについて、とても気に入っているとウィリアムズはVogueのインタビューで話している。
「チュチュで好きなのはすごく女らしさを感じるところ。私がいつも言っている『強いと同時に美しくなれる』を体現している」
チュチュを着て臨んだ試合で、ウィリアムズは世界ランキング68位のマグダ・リネッテに6-4、6-0で勝った。