カレン・メーソンさんは、環境保護団体「全米オーデュボン協会」のボランティアをしている。
メーソンさんは6月20日、フロリダのビーチで野鳥の保護活動をしている時に、クロハサミアジサシの親鳥がヒナに通常の餌とは違う何かを与えているのに気付いて写真を取った。
「魚ではないということはわかったのですが、自宅に帰って確認するまで一体何なのかわかりませんでした」と、メーソンさんはハフポストUS版に説明する。
自宅に帰って写真を確認したメーソンさんは、写真を見てゾッとした。親鳥がヒナに与えたのは、タバコの吸い殻だった。
「写真を撮影した時は、ビーチに来ていた人と話していたので、ヒナが実際に吸殻を食べたかどうか確認できませんでした」
「ひな鳥は木片のような物を拾う習性がありますが、実際には食べません。このヒナが、吸い殻を食べずにいてくれればいいのですが」とメーソンさんは話す。
メーソンさんは写真を見て強い怒りを感じ、写真を地元の自然保護団体や自身のFacebookに投稿した。写真は、地元のニュースでも取り上げられた。
タバコの吸い殻について調査や研究をしている「シガレット・バット・ポリューション・プロジェクト」によると、世界で年間に消費されている5兆5000億のタバコのうち、4兆9500億が適切に処理されずに捨てられている。
プラスチックストローが海洋生物に与える悪影響が問題になっているが、タバコの吸い殻はプラスチックストローより大きな脅威をもたらす、とNBCは報じる。
タバコのフィルターはアセチルセルロースというプラスチックの一種でできており、分解するのに10年以上かかるという。
フロリダのビーチで大きな問題になっている、タバコの吸い殻。吸い殻が危険をもたらすのは、野生生物だけではないとメーソンさんは警告する。
「たとえ野生生物のことを気にかけていなかったとしても、自分の子供が拾ったらどうなるだろうと考えてみてください」
もしボランティアが、ゴミ拾いをしていなかったら、フロリダのビーチはゴミだらけだとメーソンさんは話す。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。