新型コロナウイルスがもたらしたニューノーマル(=新しい日常)。大きく変わった私たちの暮らし、働き方、そしてビジネスのあり方は「コロナ前の世界には戻らない」と言われています。
ニューノーマルにおいては、外出や消費が制限され、経済がフルに稼働しない「7割経済」とも。もし、この通りに売上げが7割になるとしたら、企業はどのような手を打てば良いのでしょうか。
在宅勤務やオンラインでのコミュニケーションを続けながら、この7割を10に戻す、あるいはそれ以上にするためには、企業はこれまで以上の工夫や努力、生産性向上を図らなければ、顧客からの期待に応え、成長することはできません。
「DXやデータ分析...必要な戦略はたくさんありますが、私が考える成功の鍵はただひとつ」
そう断言するのは、株式会社セールスフォース・ドットコムでCMO(最高マーケティング責任者)を務める鈴木祥子さん。鈴木さんに、これからのビジネス成功の秘訣を聞きました。
ビジネスに必要な「●●力」
withコロナ、afterコロナのビジネスの世界では、BtoC、BtoBといった領域の違いに関係なく、「顧客」のニーズや行動と、それに合わせたコミュニケーションのあり方が目まぐるしく変化し続けています。
その変化に、各業界、企業はどのように対応しているのでしょうか。
株式会社セールスフォース・ドットコムは、およそ1カ月にわたる大規模なオンラインイベント「Salesforce Live」を7月7日にスタート。各業界のリーダーたちを招き、80以上のセッションを開催しています。
その狙いと、これからのマーケティング「成功の秘訣」を探ります。
── マスクをつけて「密」を避け、レジにはパーテーションが設けられるなど、私たちの生活は「ニューノーマル」になりました。鈴木さんの身の回りでは、どんな変化が起きていますか。
鈴木さん(以下、鈴木) 私がセールスフォース・ドットコムに入社したのが今年の3月なので、ほとんどオフィスに行かずに在宅勤務が始まりました。マーケターとして、お客様と直接会ったり、人の集まるところで意見を交換したりといったことを重視してきたのでそれができない寂しさはありますが、リモート環境でも十分に仕事ができるんだ...というのが正直な感想です。
在宅勤務になり、仕事は効率的になったと思います。1日に最大21本のミーティングをこなした日も(笑)。リモートだからこそできることですし、新型コロナウイルスを契機に、人と人とのコミュニケーションのあり方や方法は大きく変化したと感じています。
実は、プライベートにおいてもビデオ通話をたくさんするようになったのですが、友人、知人と話していると生活者の「購買行動」「購買意識」の変化を実感します。また、ニューノーマルでは対面でお客様とつながることは限られてきますし、コロナ禍ではいわゆる「7割経済」が想定されていますので、企業はお客様と新たにつながる方法を考えなくてはなりません。
消費者のニーズが変わっている、そしてこれまで通りのやり方ではお客様からの期待に応えられない中で、企業はこれまで以上の知恵をもって、変革を進めて行くことが必要なのです。
── BtoC、BtoBどちらの業界にとっても、その「変化」に対応し続けていくことが課題になっているのではないでしょうか。
鈴木 これから企業が生き残るためには、ビジネスをお客様視点で見直し、アジャイル、つまり変化にすばやく対応していくことが必要です。その手法として、DX(デジタルトランスフォーメーション)やデータ収集・分析など様々な要素が挙げられますが、そもそもビジネスを立て直すこと、存続させることに精一杯という企業も少なくありません。
私はこういうときこそ、他の人や企業のアイデア、事例を聞いて視野を広げることが重要だと思っています。そこで生まれる「想像力」や気づきが、アジャイルであることやこれからの変革に最も必要だと考えるからです。
「私たちは想像力を与える存在に」
── 「想像力」とは、具体的にどんな風にビジネスに生きるのでしょうか。
鈴木 想像力が豊富になるということは、これから何がどう変化していくのかに気づき、アイデアを発想する力がつくということだと思います。例えば「DX」ひとつとっても、業務が全てデジタル化されたからと言って、それだけでビジネスが上手くいくわけではないし、これからの変化に自動的に対応していけるわけではありません。お客様視点で自社のビジネスを見直し、どうしたら最高の体験をしていただけるのか考えることが求められます。
要するに、どうやってそのツールを使いこなし、変化するお客様のニーズに応えることができるのか、自分たちの生産性を向上させることができるのかを考える、「想像力」が問われるのです。
私自身、コロナ禍には学生時代の友人や、海外に住むビジネス仲間とオンラインで気軽にコミュニケーションをとることができ、いろいろなビジネスのアイデアや気づきが生まれました。大規模なSalesforce Liveを企画するきっかけも、そのコミュニケーションだったのです。
他者の考えや行動を知り、アイデアを発想することは、ビジネスを成長させる上でも意味のあることだと考えています。
── たくさんの道具を持っていても、使い道を一つしか知らない。そんな「想像力の欠如」は、今後のビジネスにおいて大きな課題になりそうですね。
鈴木 これまでもそうだったはずですが、こうした有事になって、それが顕著になりました。
私たちセールスフォース・ドットコムは、いわばお客様が変革を進めるための「道具」を提供しているわけですが、その道具を使いこなし、お客様の新たな成長やビジネスチャンスにつなげていただくためにも、想像力や気づきを与えられるような存在にもならなければいけないと考えています。さらに、多くの人、企業が集まれば、想像力はどんどん広がっていくはず。Salesforce Liveはその取り組みのひとつです。
新型コロナウイルスは世界を大きく変えました。多くの企業で、事業の再始動や成長について計画を練られ、実行に移されている時期だと思います。本イベントに賛同し、登壇してくださる各界のリーダーたちはいずれも想像力豊かに、お客様視点でビジネスのあり方を見直し、組織の仕組みを変えられてきた方々です。
Salesforce Liveでは、こうしたお客様の先進事例や解決のための手法、当社のパートナー様からのご提案、多彩なゲストスピーカーなどを含め、様々な業種や職種、テーマに合わせて80のセッションをご用意しています。
ぜひ関心のあるものに参加いただき、その先の成長、ネクストノーマルに向けた参考としていただければ幸いです。
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株式会社セールスフォース・ドットコムは、およそ1カ月にわたり開催するオンラインイベント「Salesforce Live」を7月7日にスタート。80以上のセッションから、日本、そして世界を代表する企業の、「ニューノーマル」の先にある「ネクストノーマル」を見据えた戦略を知ることができます。
詳細、お申し込みはこちらから