大手SIerからセールスフォース・ドットコムへ。林泰成さんは、30歳という節目で転職を決めた。その理由について「経営者とビジネスや会社の未来を考える。そんなパートナーになりたかった」と語る。自らの介在価値をビジネス・サービス創出の貢献に見出していく。IT業界出身者がセールスフォース・ドットコムでこそ得られるキャリア像に迫った。
IT業界出身者たちが注目する、セールスフォース・ドットコムという存在
IT業界出身者、とくにセールス職の方にとって “セールスフォース・ドットコム” は、いま最も注目したい一社といっていいだろう。
『Salesforce』はIT業界においてエポックメイキングなソリューションと言って過言ではないはずだ。SaaSのビジネスモデルのパイオニアであり、世界中のあらゆる業界・企業規模を問わず、加速度的なビジネスの成長にインパクトを与えてきた。
サービスはすべてクラウド上に。営業活動の支援から、サービス、Eコマース、マーケティング活動までトータルで支援。長期的に顧客の声を拾い、サービス改善を続けていく。セールスの仕組み化をはじめ、クライアントに提供するソリューションも全て自社で先駆けて実践する。
2018年度*の売上規模は通期で104億8000万ドル(前年比25%増)を記録。多少なりともIT業界に携わる人であれば、その影響力について肌で感じている人も少なくないだろう。
実際、セールスフォース・ドットコムのセールスのスタイルとは? アカウントエグゼクティブとして働く林泰成さん(31)はこう語る。
「経営者の方から “こんな世界観を作っていきたい” というビジョンを聞く。そして一緒に企業の未来を考えていきます。自らの提案を通し、新しいビジネスやサービスが生まれることが最大のやりがいですね」
彼はもともと大手SIerの出身。大企業を専門に担当し、IT製品導入を提案してきた。そんな彼はなぜ、次なるステップとしてセールスフォース・ドットコムを選択したのか。
そこには、自身の介在価値をより高め、ビジネスの創出に貢献したいという強い意志があったーー。
「未来の話ができる経営のパートナー」になりたかった
「経営者のパートナーとして未来の話をする。そういったセールスになりたいと考えていました」
こう語ってくれた林さん。30歳という年齢を節目に、彼はセールスフォース・ドットコムを次なる成長のステージに選んだ。
林さんは、もともと国内屈指の大手SIerで働いていた。当時のクライアントは、売上高にして1000億円を超えるような大企業。まわりから見れば順風満帆のキャリアを歩んでいたといっていいだろう。
「もちろん大きなやりがい、そして大規模な業務システムの根幹を支える使命感がありました。ただ、上流で仕事ができるようになればなるほど、もどかしさも感じるようになっていきました。たとえば、経営陣から“新しい事業を考えている。組織をどのように構築すべきか”というご相談をいただいても口ごもってしまう。なぜなら、自社製品だけではご要望にお応えできない場面が多々あったからです」
“攻めの姿勢”を持つベンチャーも顧客群
経営者とより近い距離で、多岐にわたる提案を通じ、経営課題を解決へと導く。そういった考えのもと、転職を決意した林さん。全ての条件を満たす環境が、セールスフォース・ドットコムにはあったーー。
「もともと前職で担当してきたのは大企業ばかり。セールスフォース・ドットコムで私が担当するお客様は小規模から中規模の企業。正直、初めはどういった仕事なのか、あまりイメージがついていませんでしたね。ただ、携わってみるとものすごく面白い」
その “面白み” は、顧客属性に拠るところも大きいのかもしれない。
「『Salesforce』を導入しようという企業様は、基本的に“攻めの姿勢”を持っています。たとえば、業界の常識を変えようというベンチャーも少なくありません。もともと大企業に勤めていて起業された方。業界の風雲児と呼ばれている方。頻繁に登壇などを行なう方も。それだけでなく、“企業としての勢いを取り戻そう、形勢挽回しよう” と立ち上がり、奮闘されている企業様も多くいらっしゃる」
林さんは、セールスフォース・ドットコムの一員として働く魅力をこう語ってくれた。
「そういった皆さんの後押しをできるのは、感慨深いことです。“こんな世界観を作っていきたい”というビジョンから伺って、ソリューションへと落とし込んでいく。提案を通し、新しいビジネスやサービスが生まれていく。ここが一番の喜びですよね」
ヘタなプライドはいらない
そして着実に実績を積み上げてきた林さん。入社1年にして社内外からの厚い信頼を集めている。彼が大手SIerという環境から転職し、セールスフォース・ドットコムで活躍できている理由はどこにあるのか。
彼が日々実践している「行動」にヒントがありそうだ。
「私は入社後、できるだけ早く成果を出したいと考えていました。それが恩返しだと考えていたからです。そこで行なうようにしていたのが、率直に“結果を残している人”の話を聞くということ。後輩だろうが、新人だろうが、結果を出してる人にはすぐ話を聞きに行きます。あとは仕事の仕方を盗んで、真似をする。マネージャーの席の近くに座り、日々どのような話をしているのか聞き耳を立てていました(笑)」
そこにあるのは、成果にこだわる彼らしいスタンス。
「お客様は営業担当者を選べません。自分が担当になったことでお客様に損をさせるわけにはいかない。私はタイプとしてもまわりから評価されたいですし、すごいと思われたいんです(笑)。“林君と会って良かった” と言っていただけるようになりたい。そのためには成果が最優先。人に聞く、頼ることはむしろ当たり前のことだと捉えています」
たとえば、前職での成功体験に囚われ、なかなか新天地で成果をあげられないケースも耳にする。プライドが邪魔をする、ということもあるはず。しかし、林さんは失敗体験こそに学びがあったと振り返る。
「じつは1社目の時、全く売れない時期がありました。最後、いいところまでいくのですが、必ず最後の2社で負けてしまう。その理由がどうしてもわからなかった。そこで、提案を断られた社長に伺ったんです。“なぜ、私の提案がダメだったのでしょうか?”と。すると”林さんは結局、自分たちの利益しか見ていなかった”とフィードバックをいただくことができた。“売りこもう”という魂胆が見透かされていた。そこから、お客様にとって本当に価値のある提案こそが成果への最短ルートだと気づくことができました。また、ダメなときにはその理由は率直に伺い、改善すればいいだけなんですよね」
じつは、林さんが語ってくれた「知見を得るために自ら情報を取りにいく」というスタンスは、セールスフォース・ドットコムのカルチャーにも通じるところがある。特にグローバルでのナレッジシェアは同社の強みといっていいだろう。最新の製品情報・ユースケース・テクノロジーがスピーディーに共有されるのも、同社ならではだ。
「セールスフォース・ドットコムに入って驚いたのは、そのスピードです。ものすごく速い。たとえば、製品アップデートは頻繁にありますし、ソリューションの幅もどんどん広がっている。それをいかにキャッチアップし、セールスに活かせるかどうか。ここは非常に重要だと思います」
テクノロジーが著しく進化し、ビジネスの変化も激しい時代。セールスフォース・ドットコムはさらに先を行くスピードを目指す。
この変化の激しい環境を楽しみ、生き生きと仕事について語る。そんな林さん自身の仕事観について、最後に伺うことができた。
「私にとって仕事は、人生の大事な一部なんです。プライベートと仕事、どちらが欠けても人生は豊かなものにならないし、むしろ、切り離すことはできない。それにセールスフォース・ドットコムの一員となって、いま過去最大に仕事が楽しいんです。そうすると、プライベートにも好影響が出てくるんですよね」
少し照れるように笑いながらも真剣に語ってくれた林さん。その表情は充実感に満ちていた。入社2年目、さらなる飛躍の年へ。今日も彼は、経営者たちと同じようにビジネスにおける最前線のステージに立って、挑戦を楽しんでいるはずだ。
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