アカデミー賞の前しょう戦とも言われるSAGアワード(全米映画俳優組合賞)で、新たな歴史が作られた。
4月4日(現地時間)に発表された、同賞の4つの映画演技部門を受賞したのは、3人の黒人と1人のアジア人俳優。
第27回を迎えたSAGアワードで、映画演技部門すべてを白人以外の俳優が受賞するのは初めてだ。
受賞者🎬
主演女優賞:ヴィオラ・デイヴィス / 『マ・レイニーのブラックボトム』
主演男優賞:チャドウィック・ボーズマン / 『マ・レイニーのブラックボトム』
助演女優賞:ユン・ヨジョン / 『ミナリ』
助演男優賞:ダニエル・カルーヤ / 『ジューダス・アンド・ザ・ブラック・メサイア』
SAGアワードは、全米俳優組合に所属する俳優たちの投票で選ばれる賞で、アカデミー賞の行方を予想すると言われている。
2021年の授賞式は元々1月24日に開催の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で3月14日に変更。しかしこの日がグラミー賞の授賞式と重なったために、4月4日に延期した。
今回受賞した4人はそれぞれ、4月25日に開かれる2021年アカデミー賞の主演女優賞と男優賞、助演女優賞と男優賞にノミネートされており、もしアカデミー賞も受賞した場合は、白人以外の俳優が、同賞史上最多のオスカー像を手にすることになる。
ちなみに、白人以外で最後にアカデミー賞主演女優賞を受賞したのは、2002年のハル・ベリー氏(『チョコレート』)で、主演男優賞は2007年のフォレスト・ウィテカー氏(『ラストキング・オブ・スコットランド』)だ。
また、2020年に亡くなったチャドウィック・ボーズマン氏は、『マ・レイニーのブラックボトム』のレヴィー・グリーン役で、SAGアワード以外にもゴールデングローブ賞、映画批評家協会賞、NAACPイメージ・アワードの主演男優賞も受賞しており、自身初のアカデミー賞を受賞するかどうかに注目が集まる。