2014年12月に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」が、ついに目的地に到達した。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月27日午前9時35分、はやぶさ2が小惑星「リュウグウ」から約20キロの距離に到着したと発表。
はやぶさ2が至近距離で撮影したことで、「リュウグウ」の鮮明な姿も明らかになった。そろばんの玉のように赤道部分が膨らみ、ジャガイモのように全体的にでこぼこした姿が確認できる。

JAXA、東京大学など
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■リュウグウとは?
「リュウグウ」は、地球から約3億キロ離れた場所にある直径900メートルほどの小惑星。
有機物や水を含む「C型」という地球の近くでは珍しいタイプで、生命の起源となる有機物がどのように宇宙で形成されたのかを解明する手がかりが得られるという。
今後は、上空20キロの距離を維持して2カ月ほど地表の形を詳しく観測。2018年秋から2019年春にかけて3回着陸して岩石を採取する計画だ。
2019年末に「リュウグウ」を離れて約1年かけて地球に戻る予定だ。持ち帰った岩石から、有機物や水が確認されれば、生命の起源解明にも繋がると期待されている。
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多くのトラブルに見舞われながらも、2010年に小惑星イトカワから岩石の微粒子を持ち帰った「はやぶさ」の後継機の活躍に注目が集まっている。

JAXA