『バービー』の監督賞・主演女優賞ノミネートなしにライアン・ゴズリングが声明「残念という言葉では足りない」

ケン役で助演男優賞にノミネートされたゴズリングさんは、映画の立役者である2人の女性について「彼らの才能、意志力、そして天賦の才なくして、この映画は評価されない」と述べています
(左から)ロサンゼルスで開かれた映画『バービー』のワールドプレミアに出席したマーゴット・ロビーさんとライアン・ゴズリングさん(2023年7月9日)
(左から)ロサンゼルスで開かれた映画『バービー』のワールドプレミアに出席したマーゴット・ロビーさんとライアン・ゴズリングさん(2023年7月9日)
Axelle/Bauer-Griffin via Getty Images

第96回アカデミー賞のノミネート作品が1月23日に発表された。

世界的なヒット作『バービー』は、作品賞を含む7部門8ノミネートされ(歌曲賞が2曲)、ケンを演じたライアン・ゴズリングさんが助演男優賞に選ばれた一方で、グレタ・ガーウィグ監督と主演のマーゴット・ロビーさんはそれぞれ、監督賞と主演女優賞へのノミネートを逃した。

フェミニズムにスポットライトを当て、家父長制に対する風刺が描かれた『バービー』で、ケン役のゴズリングさんがノミネートされて、ガーウィグ監督やロビーさんが選ばれなかったことに対して、ソーシャルメディアには「映画のメッセージが無視されているのでは」などの反応も投稿された。

ゴズリングさんもこの結果について声明を発表し、「このような素晴らしいアーティストたちとともにノミネートされたことを大変光栄に思う」としつつ、ガーウィグ監督とロビーさんが選ばれなかったことは「残念という言葉では表現できない」と述べた。

「こんなことを言うとは思っていませんでしたが、ケンというプラスチック人形を演じられるなんて、信じられないほど光栄で誇りに思います。しかし、バービーなくしてケンはなく、グレタ・ガーウィグとマーゴット・ロビーなくして映画『バービー』はありません。この2人こそ、世界的に愛され、歴史に残る本作の最大の立役者です」 

「彼らの才能、意志力、そして天賦の才なくして、この映画は評価されないでしょう。彼らがそれぞれの部門でノミネートされなかったことは、残念という言葉では表現できません」

(左から)ライアン・ゴズリングさん、グレタ・ガーウィグ監督、マーゴット・ロビーさん(2023年6月25日)
(左から)ライアン・ゴズリングさん、グレタ・ガーウィグ監督、マーゴット・ロビーさん(2023年6月25日)
Rodin Eckenroth via Getty Images

ゴズリングさんは声明の最後で「社会を押し上げ、歴史を変える作品を作った2人の功績は、他の候補者たちとともに評価されるべき」としつつも、アメリカ・フェレーラさんが助演女優賞に選ばれたことや、作品に関わった素晴らしいアーティストたちのことを嬉しく思うとも述べている。

Varietyによると、助演女優賞にノミネートされたフェレーラさんも、ガーウィグ監督とロビーさんが選ばれなかったことを、「とても残念だ」と述べた。

第96回アカデミー賞授賞式は2024年3月10日に開かれる。『バービー』は、作品賞と助演女優賞、助演男優賞のほかに、脚色賞、衣装デザイン賞、プロダクションデザイン賞、歌曲賞 にノミネートされている。

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