ロシアのアルミニウム製品メーカーが女性従業員に対し、スカートかワンピース姿で出社したら、1日100ルーブル(約165円)の褒賞金を支払うことを決めた。
地元メディア「カザンファースト」などが報じた。
同社は狙いについて、男性従業員が多い職場を「魅力的にするため」としており、ソーシャルメディアでは様々な反応が上がっている。
レンタ・ルーによると、この会社はロシア南部タタールスタンにある「タトプロフ」。
「女性らしさキャンペーン」と称し、女性従業員がスカートかワンピース姿で出社すれば、1日あたり100ルーブルの褒賞金を支給する期間限定(5月27日~6月30日)の制度を始めた。
褒賞金を受け取るには、女性従業員は自らの姿を「証拠」として写真撮影し、会社に提出する必要がある。
また、化粧は派手すぎずに髪は束ねるなどの条件も満たさなければならないという。
この制度はFacebookに似たロシアのソーシャルメディア「フカンタクチェ」の公式サイトで発表された。
カザンファーストによると、会社側は「女性の伝統的な服装と、自尊心のある女性たちが道徳規範に従って行動することを共に応援しよう!」と呼びかける文言も投稿していたという。
いち早く報じたモスクワのラジオ局「ガバリット・マスクバー」の取材に対し、コンテストを担当する一人、アナスタシア・キリロワさんは次のように語った。
「毎日の退屈な仕事を魅力的にしたかったんです。私たちはアルミニウム製品をつくる大工場で働いています。従業員の70%は男性です。キャンペーンをすることで、私たちがため息をつくことがなくなるでしょう。それは従業員たちを団結させる素晴らしい方法です。女性従業員の多くがズボン姿で機械に埋もれながら働いています。だからこそ、スカートやワンピースを着ることで、彼女たちに女性らしさや魅力に気づいて欲しいのです」
ソーシャルメディアでは、「性差別だ」「ルールは常に男性のために作られる」などと批判が相次いだ。
その一方で、「男性がスカートをはいたらやっぱり100ルーブルくれるの?でないとそれはそれで逆差別だよ」「価格表を作るべきだ。肩や背中も出すデコルテなら200ルーブル、トップレスなら1000ルーブル」などのコメントも並んだ。