NHK Eテレで放送されているロシア語の語学番組『ロシアゴスキー』が3月で終了する。ロシアが2月24日からウクライナに軍事侵攻を続けていることもあり、SNS上では「ウクライナ侵攻の影響では?」との憶測が広がった。しかし、ハフポスト日本版が取材したところ無関係だったことが分かった。
■2017年にスタートした語学番組『ロシアゴスキー』とは?
『ロシアゴスキー』は、それまでのロシア語講座『テレビでロシア語』を引き継ぐ形で2017年10月にスタート。毎週水曜日の午前0時と、火曜日の午前5時半から放送されていた。
日本で活躍するロシア人声優のジェーニャさんがナレーションを担当。番組リポーターのターニャさん、ヴィーカさんと一緒に街歩きを楽しみながら、旅で役立つ便利なロシア語の表現と、ロシア語の文字や単語を覚えていくという内容だった。
NHK出版が出しているテキストの告知ページによると2021年度は、2017年の「モスクワ編」と2018年の「サンクトペテルブルク編」を交互に再放送している形となっていた。
■「戦争と関係ないやん…継続してほしい」などの声が出ていた
『ロシアゴスキー』がなくなることは、2月28日のあるツイートがきっかけで話題になった。「4月からNHKテレビのロシア語講座がなくなります」「こんな時だからこそ、相互理解のために、必要だと思う」と、一般ユーザーが投稿。
それに対して「どんな理由なんでしょうね?」と不思議がる意見や、「戦争と関係ないやん…継続してほしい」「ロシア語に罪はないはず」とウクライナ侵攻の影響と推測する声が続出していた。
これを受けてハフポスト日本版で調査したところ、たしかに2022年度のEテレの放送番組時刻表からは『ロシアゴスキー』が消えていた。
■「ウクライナ情勢とは関係がありません」とNHKの広報担当者
まさかウクライナ情勢と関係があるのか……。そう思って、NHK広報部に取材したが「無関係です」との回答だった。広報担当者は次のように話した。
「2022年度の番組時刻表が発表されたのは2月9日です。放送終了はその前から決まっていたので、ウクライナ情勢とは関係がありません。終了するのは、視聴者のニーズに応じて調整した結果です。NHKラジオ第二で放送しているロシア語講座『まいにちロシア語』は4月以降も継続します」