ロシア国内で、戦争に反対する抗議デモ「ウクライナの人たちに謝りたい」

プーチン大統領がウクライナに侵攻を開始した日、ロシア各地で行われた抗議活動では1700人以上が拘束されました
モスクワのプーシキン広場で抗議活動をして、警察に連行される人(2022年2月24日)
モスクワのプーシキン広場で抗議活動をして、警察に連行される人(2022年2月24日)
Sergei Savostyanov via Getty Images

ロシアがウクライナに侵攻を開始した2月24日、ロシア国内でも戦争に反対する抗議活動が起きた。

参加した人々は首都モスクワの他、プーチン大統領の地元サンクトペテルブルクやノボシビルスク、エカテリンブルクなどでも声をあげた。

海外メディアの記者らが現地で撮影した動画には、抗議活動に備えて治安部隊が配備される様子が映っている。

The vibe in Moscow pic.twitter.com/2uuiNjfjfI

— Alec Luhn (@ASLuhn) February 24, 2022

また、抗議活動の参加者らが、当局に拘束される様子も伝えている。

Unfurls banner "No to war in Ukraine", immediately arrested. Have seen several arrests and protest hasn't even started pic.twitter.com/kyWceFf6m9

— Alec Luhn (@ASLuhn) February 24, 2022

ジャーナリストのアレック・ルーン氏のツイート:「ウクライナでの戦争反対」と掲げられた旗を広げた途端に逮捕されました。抗議活動が始まっていないのに、何人かが既に逮捕されています

Leaving Pushkin, we saw small groups of protesters around downtown Moscow, some briefly chanting "no to war" before police find them. 523+ arrested. But probably not more than a few thousand came out in a city of 15 million. There's no speech without fear now. (Vid @AvtozakLIVE) pic.twitter.com/uyWs5Uaolx

— Alec Luhn (@ASLuhn) February 24, 2022

アレック・ルーン氏のツイート:モスクワ中心部で見た小規模の抗議活動グループ。警察に見つかる前に、何人かが「戦争反対」と声を上げた。523人以上が逮捕された。しかしこの1500万人の都市で、抗議する人たちは何千人かだろう。今、恐れを感じずに声を上げることはできない。

AP通信によると、24日にはロシアの54の都市で1745人が拘束され、そのうち少なくとも957人がモスクワだった。

モスクワ在住の人権活動家マリーナ・リトビノビッチ氏は、Facebookに投稿した動画で、各地で抗議活動に参加するよう呼びかけた。

「ウラジミール・プーチンが友好国であるウクライナを攻撃したことで、多くの人々が今、絶望や無力、恥を感じていることでしょう。しかし落胆するのではなく、今夜7時にあなたの街の広場に集まって『ロシアの人々はプーチンが始めた戦争に反対する』とはっきりと伝えましょう」

「戦争反対。プーチン去れ」と書かれたプラカードを掲げ、モスクワのプーシキン広場で抗議活動をする人(2022年2月24日)
「戦争反対。プーチン去れ」と書かれたプラカードを掲げ、モスクワのプーシキン広場で抗議活動をする人(2022年2月24日)
Konstantin Zavrazhin via Getty Images
「戦争に反対」と書かれたプラカードを掲げるモスクワの抗議活動参加者(2022年2月24日)
「戦争に反対」と書かれたプラカードを掲げるモスクワの抗議活動参加者(2022年2月24日)
Sergei Karpukhin via Getty Images

教師のニキータ・ ゴルベフさんは、「私は自分の国が恥ずかしい。正直、言葉では言い表せないほどショックです。戦争はいつでも恐ろしい。私たちはこれを望んでいません」とモスクワのガーディアン記者に語っている。

また、AP通信によると、モスクワの活動家タチアナ・ウスマノヴァさんは「ウクライナの人たちに謝りたい。私たちはこの戦争を始めた人たちに投票しませんでした」とFacebookで訴えた。

こういった人々は、懲役や多額の罰金など自身を大きなリスクにさらしながら、抗議活動をしている。

ラジオフリーヨーロッパによると、動画を投稿したリトビノビッチ氏は、アパートを出た途端に警察に拘束された。

また、テレグラフのナターリャ・ヴァシリエフ記者によると、当局は抗議活動者と見られる人を見境なく拘束しており、ヴァシリエフ記者自身も「自分はジャーナリストだ」と伝えたにも関わらず、一時拘束されたという。

About 1,000 people at this anti war protest right now. These are taking away protesters indiscriminately. I was briefly detained even though I was saying repeatedly I’m a journalist. pic.twitter.com/C8ZdMLDWON

— Nataliya Vasilyeva (@Nat_Vasilyeva) February 24, 2022

ヴァシリエフ記者のツイート:今、約1000人戦争反対の抗議活動に参加しています。無差別な連行が行われていて、私自身も、自分はジャーナリストだと何度も言ったにも関わらず、短期間拘束されました

pic.twitter.com/0n9z8sboB3

— Nataliya Vasilyeva (@Nat_Vasilyeva) February 24, 2022

Scattered groups of protesters. Several hundred now. Police snatch out those chanting “No to war” pic.twitter.com/02foxCYHj6

— Nataliya Vasilyeva (@Nat_Vasilyeva) February 24, 2022

ヴァシリエフ記者のツイート:散在している抗議活動者のグループが、今何百人もの数になっています。警察は「戦争反対」と声を上げている人たちを乱暴に連れ去っています

ウクライナの旗の色である青と黄の花を持って、モスクワの抗議デモに参加した人(2022年2月24日)
ウクライナの旗の色である青と黄の花を持って、モスクワの抗議デモに参加した人(2022年2月24日)
ALEXANDER NEMENOV via Getty Images
プーシキン広場での抗議活動で、スローガンを叫ぶ人々(2022年2月24日)
プーシキン広場での抗議活動で、スローガンを叫ぶ人々(2022年2月24日)
Konstantin Zavrazhin via Getty Images
「戦争反対」のサインを掲げる抗議活動者(2022年2月24日)
「戦争反対」のサインを掲げる抗議活動者(2022年2月24日)
Konstantin Zavrazhin via Getty Images
警察によって拘束される抗議デモ参加者(2022年2月24日)
警察によって拘束される抗議デモ参加者(2022年2月24日)
ALEXANDER NEMENOV via Getty Images
警察によって拘束される抗議デモ参加者(2022年2月24日)
警察によって拘束される抗議デモ参加者(2022年2月24日)
ALEXANDER NEMENOV via Getty Images

ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。

注目記事