「新型コロナウイルスは消えてなくなる」と主張し続けていたトランプ大統領は、アメリカの感染者が急増している中でも、その考えを変えていない。
大統領は7月19日に放送されたFOXニュース・サンデーのインタビューで、「私が正しかったことがわかるだろう」と述べた。
トランプ大統領は1月と2月に「ウイルスは制御されている」「消えてなくなる」と主張していた。
しかし大統領の言葉とは裏腹に、アメリカ国内の新型コロナウイルスの感染者数は急増。
ジョンズ・ホプキンス・大学によると、アメリカでは7月19日までに、世界で最も多い370万人以上が感染し、14万人以上が亡くなっている。
インタビューで、FOXニュース・サンデー司会者のクリス・ウォレス氏はトランプ大統領に「ウイルスが制御されているという主張は間違っていた」と指摘したが、トランプ大統領は、自分は正しいと主張し続けた。
「最終的には私が正しいということがわかるでしょう。私はウイルスが消えると言いました。もう一度言います。ウイルスは消えるでしょう。そして私は正しい」
主張の誤りは大統領の信用を落としたのではないかと聞かれると、トランプ大統領はそうは思わないと語った。
「なぜ信用を落とさないかわかりますか?なぜなら私は他の誰よりも正しいであろうからです」
■学校再開について
トランプ大統領はインタビューで、新型コロナウイルスのために閉鎖している学校を秋に再開しなければ、連邦政府の補助金をカットするとも述べた。
「学校は再開しなければいけない。若い人たちは学校に行かなければならない。学校に行かないと問題も生じるだろう。補助金の問題も起きるだろう……。もし生徒が学校に行かなければ、学校を再開させなければ、我々は補助金を支給しない」
これに対してウォレス氏は、アメリカの学校で予算のうち政府の補助金が占める割合は約8%にすぎないと指摘。
その上で「政府の補助金がどこに送られているか知っていますか?圧倒的に多くの補助金が、経済的に恵まれない子どもたちや障害のある子供たちのために使われています。もっと多くのお金を送れば学校を安全に再開できるのではないでしょうか?」と尋ねた。
しかしトランプ氏はその質問には答えず、「学校を再開させなければいけない」と繰り返し、新型コロナウイルスに感染した子どもたちは、比較的死亡率が低いと主張した。
■ファウチ博士について
ここ数日、トランプ大統領の選挙運動スタッフや、通商担当補佐官のピーター・ナバロ氏などホワイトハウスのスタッフが、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長を批判している。
ウォレス氏はこの批判についても触れ、「なぜ政権スタッフが、国の感染症対策のトップであるファウチ氏を批判するのか」と尋ねた。
それに対してトランプ大統領はファウチ氏は「警戒しすぎている」と述べた。
「ファウチ博士は、マスクをつけるなと言った。中国を規制するなと言った。ファウチ氏は間違いを犯した。彼はちょっと警戒しすぎているんだ」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。