台風19号の影響により、10月13日に岩手県釜石市で予定していたラグビーワールドカップ1次リーグのナミビア対カナダ戦が中止になった。すでに1次リーグ敗退が決まっていたカナダ代表は釜石市に残り、土砂や泥を撤去するボランティアを行ったという。
同大会組織委員会の公式Twitterが、ボランティア活動をする選手たちの写真や動画を投稿。「カナダ代表の誠意と思いやり溢れる行動に心から感謝します」とコメントし、英語でも感謝をつづった。
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カナダの代表選手たちの行動に、ツイートには「ありがとうございます」など感謝のコメントが相次いでいる。
試合は、東日本大震災の復興のシンボルである「釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアム」(釜石市)で開催予定だった。震災で津波に流された旧鵜住居小学校、釜石東中学校の跡地に建設されたスタジアムで、鳥の羽根や船の帆をイメージしたデザインには、復興への願いが込められている。
しかし、13日午前中にかけて東北エリアでの暴風と大雨が懸念されたため、大会組織委員会は試合中止を発表した。観客や選手、スタッフ、ボランティアなどの安全を確保することが難しいと判断したという。
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試合は引き分けの扱いになり、ナミビア、カナダともに勝ち点2を獲得したが、両チームともすでに1次リーグで敗退が決まっていた。
岩手日報によると、釜石市の佐須地区は土砂災害による影響で、30世帯が孤立しているという。同市片岸町では、土砂崩れで男性が肋骨を骨折する怪我を負ったという。