警察の暴力で犠牲になった黒人の人たちの名前が書かれたマスクをつけて、テニス・全米オープンを闘っている大坂なおみ選手。
9月8日の準々決勝後に、マスクについて尋ねたコメンテーターの質問が物議を醸している。
質問をしたのは、元プロテニス選手でESPNのコメンテーターとして全米オープンを取材しているレネ・スタブス氏だ。
準々決勝に勝利した後のインタビューでスタブス氏は「それぞれの試合で、あなたが誰の名前が書かれたマスクをつけてくるのかを毎回予想していました」「今日は予想が外れていました。次の試合で誰の名前のマスクをするか、教えてもらえますか?」と大坂選手に尋ねた。
大坂選手は、「次が誰のマスクになるかは、私自身もわかりません。その時の気持ちで決めているんです」と答えた。
それに対してスタブス氏は「あなたの次の試合の“気持ち”を見守り、マスクを楽しみにしています」と返答した。
大坂選手は準々決勝までに、ブレオンナ・テイラーさん、イライジャ・マクレーンさん、アマッド・アーバリーさん、トレイヴォン・マーティンさん、ジョージ・フロイドさんの名前が書かれたマスクをつけ、人種差別と警察の暴力の問題をコートの上から訴えてきた。
批判に対してスタブス氏は、軽視する意図はなかったとTwitterで説明した。
「私はもちろん、良い意味で聞いたのです。犠牲になった方々の両親はなおみがマスクをつけたことに感謝していると思います。私たちは彼らと、映像を通して話もしました。犠牲になった人たちの名前を私たちが忘れていないということを、彼らは喜んでくれていると思います!私を知っている人なら、私が彼らを軽んじていないということを、わかっていただけると思います」
大坂選手は10日に行われた準決勝では、2016年にミネソタ州で警察官に射殺された、フィランド・キャスティル氏の名前が書かれたマスクをつけて試合に臨んだ。
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。