「令和」の2文字が入った商標登録の申請が、中国で相次いでいる。
中には「令和日語」など、日本語教育を行う事業者とみられる出願もあり、中国でも盛んに報道された日本の新元号の名前を付け、宣伝に役立てる狙いがあるとみられる。
■「令和」で検索してみた
中国の商標の出願状況は、国家知識産権局・商標局のウェブサイトから検索することができる。
ここに「令和」と打ち込み、検索を押すと1276件の結果がヒットした。
■発表以前の申請は酒類を扱う会社
このうち、元号が発表された4月1日以前に登録されているのは1件のみ。2017年11月16日に申請された河北省の「令和」だ。対象とされているのはカクテルやリキュール、それにウイスキーなどの酒類全般。
商標申請は有効に受理されていて、2018年10月から2028年まで有効とされている。
現地メディアによると、申請した人はこの時期に600件を超える商標申請を手当たり次第に行っていて、そのうちの1つが「ヒット」したとみられる。
そのほかは、ほとんどが4月1日の発表当日に申請がされている。
日本の新元号は、令和までは中国の古典を典拠にしてきたこともあり、中国でも盛んに報じられていた。申請が相次いだ背景には、「令和」のネームバリューを生かして宣伝に役立てる狙いなどがあるとみられる。
申請のあった1276件の中には、単純な「令和」2文字ではなく、他の申請との重複を避けるためか変化をつけたものも散見される。
上海にある暖房器具などを製造するとしている会社は「令和 REIWAHOT」を出願。「令和」に、自社が扱う商品の特性を付け足した。
また、「令和日語」の申請も上海市と武漢市で合わせて2件あった。日本語教育などを実施するとみられる。
他にも「令和最強」や「令和色彩」、それに「令和尺八」に「令和時代」など、業務内容がわかりづらいものの申請もあった。
毎日新聞によると、こうした申請の大半は却下されるとみられるという。