国内最大級クラウドファンディングサービスの「Readyfor」が7月29日、法人向けSDGsマッチング事業「Readyfor SDGs」の提供スタートを発表した。
SDGsとは、2015年に国連が採択した「持続可能な開発目標」。健康や福祉、ジェンダー平等や環境保全などに関する17の目標から構成されている。
2016年に日本政府もSDGs推進本部を設置し、様々な取り組みを推進しており、企業も積極的な参画や貢献が期待されている。
しかし、「SDGsにどのように取り組めばいいかわからない」という企業の声も聞かれる。
Readyforは、社内だけでは難しい、最適な支援先の選定やプロジェクトの進行管理、社会や社内への広報発信をサポート。各企業が掲げるビジョンに合致する目標を持つ個人や団体とのパートナーシップを推進し、「社会との共創」を生み出す。
企業は「マッチングギフト」という仕組みを通じて、支援したいプロジェクトを選定。プロジェクトに対して個人の支援者から集まった金額に、企業側の支援金を上乗せし、その総額が実行者の元に届く。
支援を募る実行者(個人・団体)は、Readyfor SDGsウェブサイトから登録、プロジェクトに応募し、そこから選考過程に進む流れだ。
第1弾として、中部電力株式会社、大鵬薬品工業株式会社、ロート製薬株式会社を含む5社の参画が決定している。
大鵬薬品は今回の参画で「ガン領域の課題に挑戦する」活動を応援すると発表。抗がん剤事業は約半世紀に及ぶという同社。代表取締役社長の小林将之氏は、「がん患者やその家族など、様々な観点から様々な課題を抱えている。がんの治療だけでなく多様な課題を解決したい人たちを応援したい」と話す。
小林氏は、医療や研究などへの科学研究費の補助金や助成金が削減されている現状も指摘。Readyfor SDGsを通じて支援することに対し、「共創を通じて社会課題に取り組める有効な方法だと思っています。思いを共有する団体や個人と会えるのを期待しています」と話した。
Readyfor代表取締役の米良はるか氏は、見返りのない「寄付」と、資本利得を見返りとする「投資」の間を繋ぐ、「新たなお金の流れ」を作っていくと話し、「無機質なお金に熱い思いの乗ったお金の流れを今までたくさん見てきました。 これからそのような流れをさらに増やしていきたい」と語った。
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