大谷翔平選手に元大リーガーが差別的な発言。アクセントを真似る⇒謝罪

試合中にアジア系のアクセントを真似て、そのことを謝罪しましたが「謝っていない謝罪だ」とも指摘されています。
8月17日に行われたデトロイト・タイガースとの試合に出場した大谷翔平選手
8月17日に行われたデトロイト・タイガースとの試合に出場した大谷翔平選手
Leon Halip via Getty Images

元大リーガーで、現在デトロイト・タイガースの解説をしているジャック・モリス氏が8月17日、大谷翔平選手についてコメントした際に、アジア系の人たちのアクセントを真似た。

モリス氏はその後、発言を謝罪し「不快にさせるつもりはなかった」と述べたが、謝罪への批判も起きている。

ジャック・モリス氏(2017年6月3日)
ジャック・モリス氏(2017年6月3日)
Mark Cunningham via Getty Images

謝罪したが…

この日、大谷選手が所属するエンジェルスとタイガースの試合解説をしたモリス氏。

6回途中に、実況のマット・シェパード氏から大谷選手に対するタイガースの戦略を尋ねられると、アクセントのある口調で「とても、とても気をつけた方がいい」とコメントした。

その後、モリス氏は9回途中に大谷選手に再度打席が回ってきた際に、発言を謝罪。

「もし私の発言が誰かを不快にさせたのであれば、心から謝罪します。特にアジア系コミュニティの皆さんに対し、大谷翔平選手のピッチングや、彼に気をつけたほうがいいと言ったことをお詫びします」

「誰かを不快にさせるつもりはありませんでした。もし不快に感じた方がいれば謝罪します。私は大谷選手を尊敬しており、最高の敬意を払っています」と述べた。

Jack Morris apologies before Shohei Otani's at-bat in the ninth inning. pic.twitter.com/WdCjfyfSvX

— Spencer Wheelock (@SpencerWheelock) August 18, 2021

モリス氏は現役選手として1977年から1990年までタイガースに在籍した後、ミネソタ・ツインズやトロント・ブルージェイズなどでもプレーした。

オールスターゲームに5回出場し、2018年には野球殿堂入りしている。また、2013年から解説者として活動している。

輝かしい過去を持つ一方で、デトロイト・フリー・プレスによると、タイガースでの最終シーズンだった1990年に、同メディアのインターンに対して性差別的なコメントをしたこともある

今回の大谷選手についての発言をモリス氏はすぐに謝罪したものの、批判的に受け止められている。

野球ライターのキース・ロー氏は、「これは、謝っていない謝罪だ。もし不快に思った人がいれば……とかなんとか言っているだけだ」とツイートしている。

またESPNのライター、ジュン・リー氏は「大谷翔平選手を巡ってこのタイプの怠惰な人種差別発言が、何度も出てくるということは、メディアがAAPI(アジア・太平洋諸国系のアメリカ人)の人たちが経験していることに、無関心であり共感が欠如しているということを示している」と述べている

タイガースやエンジェルスはこの件について、まだコメントを発表していない。

大谷選手を巡っては、これまでにも差別的発言が問題になったことがあり、7月には「大谷選手が英語を話せないのは良くない」と発言したコメンテーターが、謝罪している

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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