イギリス王室のウィリアム王子とハリー王子は7月1日、ケンジントン宮殿のサンケンガーデンに建てられた、故ダイアナ妃の像の除幕をした。
7月1日はダイアナ妃の60回目の誕生日に当たる特別な日。除幕式には王子たちの他、ダイアナ妃の親しい友人や、家族、きょうだい、銅像製作に関わった人たちが参加した。
銅像のダイアナ妃はひとりではなく、周りに3人の子どもたちが立っている。
このデザインに驚いた人もいるかもしれない。ダイアナ妃の子どもは、ウィリアム王子とハリー王子のふたりだからだ。
ケンジントン宮殿が発表した声明によると、3人の子どもたちは「ダイアナ妃の功績がもたらした、普遍性と世代へのインパクト」を象徴しているという。
また、銅像をデザインした彫刻家のイアン・ランク=ブロードリーさんは、子どもたちについて「ダイアナ妃の友人や家族と話していて、彼女がとてもフレンドリーで社交的な人で、子どもたちに特別な愛情を抱いていたということがわかりました。彫刻は様々な方法で、彼女の人道的な活動や、彼女が人を安心させる存在だったことを示しています」と述べている。
ダイアナ妃が子どもが大好きだったことは、よく知られている。
同妃はチャールズ王子と会う前にはベビーシッターや幼稚園のアシスタントをしていた。そして何よりも母親として、子どもたちとの時間を愛し楽しんでいた。
ダイアナ妃に育てられたふたりの王子は除幕式の後、今でも母親に会いたいと思っていると共同声明で述べた。
「母の60回目の誕生日であったはずの今日、私たちは、母の愛や強さや人柄を思い出しています。そういった彼女の資質は、世界中を良くして多くの人の人生を良い方向に変えました」
「私たちは今でも毎日、母が一緒にいてくれたらと思っています。これから先、この像が彼女の人生とレガシーの象徴として見られることを望んでいます」と声明につづられている。
ダイアナ妃の銅像は、同妃の死後20年経った2017年に、ウィリアム王子とハリー王子の依頼で製作が決まった。
1997年に母を失った後、ふたりはずっと悲しみを抱えてきた。
そのことを公の場でオープンにしており、ウィリアム王子は2017年に放送されたBBCのドキュメンタリーで、次のように語っている。
「20年経った今でも、私は母親を近くに感じています。そして今でもショックを感じています」
「『ショックは長くは続かない』と言う人もいますが、そうではありません」
「信じられないくらいの大きな衝撃は、決して消えることはありません。一生消えることはないでしょう。ただ対処する方法を学ぶだけです」
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。