6月4日、Googleのフロントページのロゴが虹色になった。
性的少数者(LGBTQ)の人々の権利獲得運動の契機となった1969年の「ストーンウォール事件」から今年で50年になることを記念するものだ。6月はLGBTQの「プライド月間」で、虹色はLGBTQの尊厳を象徴する色だ。
スライドショーになっており、虹色のロゴをクリックすると、「1969」という文字とともに、切り絵風の灰色っぽい街が現れる。
人もまばらな街だが、右端にはピンク色の三角形が舞う。「ピンク・トライアングル」もまた、LGBTQの権利を象徴するロゴだ。
クリックを続けると、ピンク色が基調の1979年の街で人々が行進を始める。
さらにクリックを続けると、青色の1989年、緑色の1999年、黄色と赤色の2009年へと続き、行進に参加する人数が増えていく。最後の2019年のページは人であふれ、様々な色が調和している。
Googleによると、ロゴマークをアレンジしたものは「Doodle(ドゥードゥル)」といい、記念日や先駆者の生誕などを祝うもの。Doodlerと呼ばれるイラストレーターとエンジニアのチームによって作成されているという。
今回のDoodlerはネイト・スワインハートさん。「本当にこの社会の一員なのか、受け入れられているのか」という思いを持っていた時に、グーグルのフロントページで虹色のプライドフラッグを見たという。
スワインハートさんは、「その瞬間が、私がDoodlerになりたいと思った大きな理由です」と、今回のDoodleに込めた思いを公開している。
このDoodleに取り組むことは私にとって非常に個人的なプロジェクトでした。LBGTQ+(表記は原文まま)コミュニティの一員として、私は本当にこの社会の一員なのか、受け入れられているのか、という葛藤がよく分かります。
2014年にGoogleに入社する前、Googleホームページを開き、冬季オリンピックを祝うDoodleがプライドフラッグの色で描かれているのを見たことを覚えています。私は本当に驚きました。Googleのフロントページを見て、私は希望に満ち、私もこの社会の一員だという気持ちを感じられました。
その瞬間が、私がDoodlerになりたいと思った大きな理由です。私は、私たちが世界に良い影響を与え、人々が「自分に価値がある」と感じられる機会を作れることに気がついたのです。