実は、先日の記事で触れた日韓フォーラムには息子を連れて行きました。体が不自由なことでどうしても普段は行動範囲が限られてしまうので、こういう機会があったらできるだけ一緒に連れて行きたいと思っています。
といっても準備は大変です。息子は昼間は自力で呼吸をしていますが、夜や寝ている間は人工呼吸です。彼用の器材だけで、人工呼吸器、点滴台、痰の吸引器、酸素ボンベ、そして離乳食......。これで超大型のトランク1.5個分。夫と、それから地元の友人と自民党本部の職員が「手伝ってあげる」と、自費で参加してくれました。
ちょっと心配だった飛行機も、動揺している感じはなく、行きも帰りも爆睡していました。私がフォーラムに参加している間はホテルの部屋で、みんなと遊んでもらっていました。ホテルのベッドは高さがあって、落っこちると大変なので、床に布団をしいて、いろいろな機材を並べました。
地元のデパートで彼の洋服を買いました。自分が外国に行ったことをまだ自覚はしていないでしょうが、いつか大きくなったときに、話してあげたいと思っています。
体重も10キロを超え、2歳8か月で、もはや「赤ちゃん」ではありません。新生児のときに、手の中に入るくらいだったことを考えると、本当に大きくなりました。歩みはゆっくりでも、成長して、次々にいろんなことを覚え、変わっていきます。
最近、週に一回、障害を持つ子供たちのための保育園=デイケアに通っているのですが、そのときは自分の荷物を入れたリュックを背負っていきます。デイケアには、寝たきりの重度障害を持つ子供たちもいるのですが、息子はそういう子供たちのところに行っては、「いいこいいこ」と頭をなでてあげています。いろいろな「芸」も覚えました(笑)。
私や夫、私の母と人差し指と人差し指を触れ合わせては「E.T.」。私が「どうもすみません」と声をかけると左手で頭をたたく(落語家の故・林家三平さんの物まねですね)。麻痺が残っている右半身も、腕が挙げられるようになりました。
ここまで大きくなったのは、夫の努力のたまものです。今、息子の離乳食はすべて夫の手作り。栄養満点です。おかゆは出汁から取ります。野菜、根菜、お肉、ゴマなどをぐつぐつ時間をかけて煮込み、できたらミキサーにかけて出来上がり。カロリー満点、ダイエット中の私には食べられないようなものが、息子の食事です。これを一回一時間半かけて、一日5回とっています。