朝6時、10時、午後1時、6時、10時。
今の私の生活の軸となっている時間です。2歳になる息子の食事の時間です。一昨年に月足らずで生まれて以来、身体が弱く、2年あまりずっと入院生活でした。が、今年の4月についに退院しました。
今は自宅で生活しています。まだ口から食事をとれないので、ミルクの代替品を胃から注入しています。1日5回、1回1時間半かかります。朝6時と夜10時は私の担当。日中は仕事がありますから、夫にやってもらっています。これまでは夜、会合があってお酒が進むと午前様になることもありましたが、今ではちゃんと夜10時前に帰るようになりました。
子どもが退院してきて、もちろん大変な面もたくさんあります。でも、私の気持ちは非常に安定しました。病院は安全ではありますが、自分の責任のもとではありません。自らの責任のもとで子どもを育てるのは、安心感があります。
そうやって夫婦で分担して面倒をみていますが、先日、夫婦そろって園遊会に出席しました。このときは、議員会館に息子をつれてきて秘書に面倒を見てもらいました。
息子は1歳のとき脳梗塞がおきて、右半身が不自由になりました。しかし、子供の育つ力は目を見張ります。右手、右足も少しずつ動くようになってきました。だから私は右手右足をえこひいきしています。右手、右足を動かしたらほめてあげるのです。先日、歩行器を使ってみたら、後ろに動かしていました。とてもうれしかった。
息子が生まれて感じるのは、どんな人にも役割がある、ということです。息子はスーパー健常者である私に「配慮」ということを教えてくれます。人は、自分ができることを他人もできると思いがちです。でもそうではない。努力したってできないことだってあるのです。
それを知って、私も肩の力が抜けたように思います。一生懸命、という言葉は、時に力が入りすぎて、身体が動かなくなることがあります。人は、いるだけで役割があるのです。
息子は、気管切開をして人工呼吸器をつけています。でも、少しずつ自力で呼吸もできるようになってきました。私の家から最寄駅まで往復7分。呼吸器なしでお散歩することもできるようになりました。この間は、初めてお店にも連れて行き、買い物もしてみました。少しずつ、少しずついろんなことができるようになっています。