ドイツ人の仕事、日本人の仕事。

仕事の面ではドイツの方がはるかに楽で、しかも成果をだしやすいようにも思う。

よくドイツ人は几帳面できっちりしてるとか言われるけど、実際にしばらく生活してみると、日本人の方がよっぽどマシだと思うことがよくある。でもその一方で、仕事の面ではドイツの方がはるかに楽でしかも成果をだしやすいようにも思う。

しばらくフランクフルトで働いてみて、なんとなくドイツ人と日本人の仕事のやり方の違いがつかめてきたような気がするので絵に描いてみた。一言で言うとドイツ人の仕事は雑だ。でも、まわりの人はそれを補ったりあるいは受け入れたりする。決してモラルが低いわけではないけど、ただ自分がいい加減な分他人にもそこまで求めないし、困ったら助け合えばいいと普通に思っている。

逆に日本人は、人に迷惑をかけたり失敗を明るみに出すのをものすごく嫌がる。なので、絵に描いたみたいに、きっちりしてるけど完成しない。

完成しない理由は丁寧にゆっくりやっているからだけでもない。日本で仕事をしていると「鶴の一声」「ちゃぶ台返し」「コレジャナイ」という美しい言葉で語られる事象がたびたび起きる。なので、残業もたくさんしてすごいスピードで働いているのにもかかわらず、それが成果に結びつく前にまるごと捨てられる。そうすると、外からみると何も進んでないように見える。

そしてなぜか最後には神風が吹いて短期決戦で大逆転が起きると信じている。

また、失敗を嫌うので、過去の失敗に学ぶことがあまりない。プロジェクトの失敗について話し合っても言い訳と責任の押し付けあいが起こるだけで、まったく生産性に寄与しない。

ぼくは個人的には、労働者の役目は時間を労働に変えることで、経営者の仕事はその労働をお金に変えることなんじゃないかと思っているんだけど、労働の結果を簡単にドブに捨ててしまう会社が日本には多いんじゃないかと思う。だから他国と比較したときに労働生産性がすごく低いんじゃないかな。

言い訳

ぼくの住んでいる地域はフランクフルト・アム・マインという小さな都市ですが、ここはドイツでも有数の多国籍、多人種の地域だそうです。なので、上に書いたことはドイツの他の地域には当てはまらないかもしれませんし、国籍や人種という意味での「ドイツ人」とは少し違うかもしれません。あしからずご了承ください。