18歳から23歳の若者が、ハフポスト日本版とともに国会議員や自治体の首長らを訪ね、率直に質問をぶつける企画「Young Voice」。池羽梨月さんは、岸本周平・衆院議員にインタビューした。
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「18歳、19歳の若者には是非、投票に行って欲しい」
衆議院議員の岸本周平氏は繰り返しこの言葉を述べた。
18歳選挙権が施行され、7月10日に参院選を控える私たち若者はどのように政治家と向き合い、日本のための一票を投じるべきなのか。
政治の話題からプライベートな話題まで、様々な疑問を岸本議員にぶつけた。
●リスクを抱え、理想の政治を目指す
財務省からトヨタ自動車へ、その後トヨタ自動車から政治家への転身を果たした岸本議員は、政治家を目指すきっかけとなった理想の政治について語った。「一つの政党が強すぎるというのは良くない。二大政党制のアメリカやイギリスのように、ダイナミックな、『変わる政治』をやりたい」
現在アメリカ全土が注目している大統領選は、国民はもちろん、他国の首脳らも反応を示すほどの話題性を持っている。日本では、岸本議員が指摘している通りアメリカのような政治争いはみられない。「きっとこの政党になるだろう」「どうせこの政治家に票が集まるだろう」という、いわば諦めの思いが、国民の中で定着しつつあるのではないだろうか。
日本でより活発な政治が行われるために変わらなければいけないのは、政治家だけではない。私たち国民も、能動的に政治へのアプローチをするチャンスを作っていくべきであると強く感じた。
●選挙に行かない若者、そして女性の声
岸本議員は18歳選挙権に賛成の意を示し、「どんどん選挙に行って欲しい」と述べた。若年層に向けた政策が少ない、という点は政治上の問題として取り上げられているものの一つだが、18歳選挙権は他にどのような問題の解決策として力を発揮するのだろうか。
今回のインタビューでは、30年前から女性が働き始めていたにも関わらず、若年層が投票に行かないことで保育所の「女性」が主体となる問題が放置されてきたと岸本議員は述べた。しかし、若年層が声を上げることで、本当に女性が活躍しやすい社会になると言えるだろうか。
現在でも、企業内の地位や社会に残るステレオタイプを考慮すると、男性の意見が取り上げられるケースも多くある。若者の政治への関心を強めることが、直接女性の活躍へ繋がると本当に言えるだろうか。今回18歳選挙権が施行され、若者にも目が向けられるようになるという期待が込められているが、今後女性が生きやすい社会を作るための政治制度にも是非力を入れて欲しいと感じた。
今回のインタビューを通し、岸本議員は若者世代への応援の言葉を何度も述べてくださった。
「リスクを取りまくって欲しい」
リスクを取って政治家になった岸本議員は、落選・無収入という窮地に立たされても心は晴れやかであったという。それはきっと、理想の政治を掲げ、自分は今ゴールへと向かっていると確信していたためだろう。
岸本議員、貴重なお話をありがとうございました。
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