先日、取材でパリに行ってきました。私がパリに行くのは2度目。前回は2泊3日で、当然フランス語はわかりません。基本ボンジュールとメルシーの2語で済ませてしまうのですが、今回は滞在日数が4泊5日と少し長いこともあって翻訳機「ポケトーク」と、マイクロソフトの翻訳アプリ「Microsoft翻訳」の2つを駆使して海外旅行を楽しんでみることにしました。
グローバルSIM搭載だからスマホなしで使える
ポケトークはソースネクストが販売しているAI翻訳機で、世界74カ国の国と地域の言葉をサポートしています。クラウド上で翻訳するため通信が必要なのですが、世界126の国と地域対応のグローバルSIMを内蔵しているのですぐに使えるというのが大きな特徴です。フル充電で7時間連続利用できます。
ボタンが2つついており、日本語と翻訳したい相手国の言語を割り当てます。ボタンを長押ししてスタンバイ状態なったら話しかけ、ボタンから指を離すと翻訳されるという仕組み。訳はテキストと音声で確認できます。対話形式でログが残るので、さかのぼってあとから再生もできます。特に使うフレーズは、お気に入りに登録できます。
ポケトークは、売店で買い物するときや、有料トイレで金額を確認したいときに使ってみました。ボタンを長押ししてからしゃべる始めるまでにわずかに時間はかかりますが、翻訳スピードは悪くありません。周りがうるさいときでも、文字で読めるので伝わりやすかったです。
売店のおじさんには少々文字が小さかったようですが、読めたときは満面の笑みを返してくれました。ショッピングモールのトイレの値段を聞いた時は、奥の椅子に座っていた女性になぜかウケてました。
なんとなく音声では恥ずかしいと思う場面もあって、そんなとき文字は助かります。大抵は会話のキャッチボールになる前に、こちらの要件を伝えておしまいになってしまうのですが。
嬉しかったのは、グローバルSIMのおかげでホテルの外に出ても、自動的にインターネットに勝手に繋がってくれたこと。これならスマートフォン用のSIMカードを手に入れる前から使えますね。
シャッターを切るだけでメニューや看板が日本語に
「Microsoft翻訳」はテキスト、音声、画像から翻訳できるアプリ。60以上の言語をサポートしており、iOS版とAndroid版があります。今回このアプリを選んだのは、個人的に持っていたHUAWEI Mate10 Proにプリインストールされていたことと、写真を撮影しての画像からの翻訳が結構便利だからです。
ということで、買い物や質問したいときはポケトーク、歩いていて気になる表示やメニューに書かれていることを確認したいときはアプリ、というように使ってみたところ、かなり便利でした。
エッフェル塔の写真を撮りにいった日は、無料の公衆トイレの使い方を知るのに大活躍。トイレにはひとりずつ入っていくんですが、何が起きてるのかわかりませんでした。使い方の説明と思われる文字をアプリで撮影したところ、ボタンが示す状態が理解できました。助かった!
レストランでのメニュー翻訳は多少荒削りな部分もありましたが、どんな食材が使われているものかが把握できるだけでも全然違いました。
翻訳機とアプリの2台使いがおすすめ
スマートフォンのアプリだけなら、ネットにも繋がるし、持ち物が減っていいのではと思われるかもしれませんが、会話用として翻訳機端末を持つことをおすすめします。理由は2つ!
1つ目は、スマートフォンの画面や地図や写真を見せながら話したいこともあるから。2つ目は、話すときに自分のスマートフォンを見知らぬ相手に近づけたりするのは、盗難のリスクが高いからです。
フランス語が全くできない私でも今回のパリ旅行は2台使いのおかげで楽しく過ごせました。GWに海外旅行を考えている方には、「ポケトーク」と「Microsoft翻訳」の二刀流をおすすめしたいです。
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(2019年4月9日Engadget 日本版「GWの海外旅行は翻訳機「ポケトーク」とアプリ「Microsoft翻訳」の二刀流がおすすめ(すずまり)」より転載