ファッションデザイナー、ジル・サンダー氏とユニクロがコラボしたコレクション「+J(プラスジェイ)」が復活するとの報が入ってきたのは、夏頃だっただろうか。
当初、ユニクロの公式サイトにはたしか、販売時期を「2020年秋」と書いてあったはずだ。
「秋っていつだろ!9月と11月では全然違うよ!」とソワソワしながら、朝夜と1日2回ユニクロのサイトを更新する日々。
発売日が11月13日(金)と分かり、商品ラインナップが公表されてからも、着用イメージの公開写真が増えないかと1日2回のクリックを怠らず、ユニクロ公式サイトのアクセス数をちょっとずつ増やし続けた。
+Jへの頑な忠誠心が生まれていた
2009年に始まったこのコラボ、筆者はシーズンに渡って購入し続け、特にカシミア入りのチェスターコートは毎年冬に毎日のように着続けている。
チェスターコートがレディースでも定番アイテム化し、流行の丈が長くなっていく中、私は買い換えはせず、+Jの膝上丈のチェスターを愛用し続けている。+Jを初めて買った時の嬉しい感情と相まって、+Jへの頑な忠誠心が生まれていた。
準備万端、のつもりだった。
だからだ。発売日が発表されると、手帳の13日のところに、「★+J」と書き込んだ。★に意味はない。目立たせるためだけの星マークだ。
発売日の13日は、事前に休みを申請しようか悩んだが、新型コロナの心配もあり、オンラインで買うことに決めた。
購入する商品の一覧を作り、当日朝。
……ユニクロ公式サイト、つながらない。
ブラウザからもユニクロ公式アプリからもだめ。一応、パソコン、タブレット、スマホでも試してみたけれど、どれもだめだった。
仕事柄、Twitterのトレンドをマメに見るのだが、「ユニクロ」などのワードが午前中からトレンド入り。実店舗に行った人の投稿を見ると、混乱した状況の店内の写真らしきものも。ん〜、この状態ではやっぱりリアル店舗に行くのは感染が心配。
整理券の配布
たまに携帯で公式サイトにアクセスを試みながら過ごしていたところ、13日昼ごろ、吉祥寺店に行った同僚の中村かさね記者が写真を送ってくれた。
中村記者によると、店舗入り口で整理券を配っており、スタッフと警備員が入口前で「入場規制中です。通常のお買い物は13時から入場再開します」と呼びかけていたという。
入場制限がされているなら、新型コロナについての心配も少しは緩和されるかな…。午後はリモートで執筆作業をしようと思っていたので比較的自由(いや、万一のために午後に予定を詰めなかったのだ)、午前の出先の近くに今回のコレクションのフルラインナップ店舗である御徒町店があることに気がついた。
魚介専門店「吉池」が入る大きめなビルの中にある店舗だ。
店のある方に近づいて行くと「+J」とかかれた紙袋を持っている人とすれ違う。ドキドキ。
店舗の前に行列はなく、スッと入れた。2Fにエスカレーターで上がると、そこでは入場制限が行われており、スタッフさんが少し先の時間帯の整理券をくれた。
いざ入店!在庫のほどは…
少し時間をおいて、指定の午後3時に入店。
入場人数は適切に管理されているようで、混まない状態で商品を見ることができた。
筆者が入ったタイミングでの、女性用の商品の店頭在庫状態は下記だった。
・全体的にMサイズは枯渇ぎみ。コートやジャケット、パンツ類などは、S・Lサイズを中心に残っていた
・ダウン類は見かけなかった。
・シャツ類は一部デザインは大きめサイズを中心に少し見かけたが、ほぼなかった
・ニット類はサイズも豊富に残っていた
さて、筆者は事前に目星をつけていた中から、「ダブルフェイスダブルブレストコート」のLサイズを購入することができた。コートは、いまだ現役のチェスターと併用しながら、何年・何十年かけて愛用させてもらおうと思う。
スタンドカラーシャツやダウンも見たかったが、残念ながらもう遅かったようで見かけなかった。「ウルトラライトダウン」の商品が見たかったので店員さんに尋ねたところ、「売れてしまった」と教えてくれた。
オンラインも夕方につながった時には、お目当てのものは在庫がなくなっていた。ずいぶん前からイメトレを進めていたのに、思う通りにはいかなかった。
しかし、同僚らと「ユニクロのサイトつながった!」などと交わすやりとりが楽しく、思いがけずワイワイとした1日を過ごさせていただいた。
ただ、13日に自由がきく時間がなかったり、全商品を扱う店舗が近くになかったり、オンラインサイトがつながらなかったりして、しんどい思いをした+Jファンも多くいると思う。願わくば、追加販売をして欲しい。