アメリカ・アリゾナ州で、アスファルトの道路と接触し続けた人が深刻なやけどを負うほどの猛烈な暑さが続いている。
アリゾナ熱傷センターのケビン・フォスター所長は「コンクリートや舗装された道路、アスファルトに倒れ込んだ多くの患者が、深いやけどに苦しんでいます」と、カナダCBCのインタビューで述べた。
ほとんどの患者のやけどが、III度(脂肪・筋肉といった皮下組織にまでやけどが及んでいる状態)だという。
フォスター氏らの調査によると、アリゾナ州では暑い夏の日の午後には黒いアスファルトが76〜83℃になることもある。
フォスター氏は「やけどを負った多くが転んで立ち上がれない高齢者か健康上の問題で倒れた人々で、ホームレスの人たちも少なくない」とCBCに語っている。
「人々が長時間座り込んでしまうことで、やけどが深刻になる傾向があります」
73歳の退役軍人クリストファー・マルコム氏は約2週間前、ラスベガスでバスを待っている時に舗道で深刻なやけどを負ったとNBCに語っている。
当時気温は43℃で、マルコム氏はあまりの暑さに地面に座ったところ、気づかないうちにジーンズ越しに深刻なやけどをしていたという。
世界各地の都市同様、フェニックスは気候変動とエルニーニョ現象の影響で記録的な熱波に襲われており、21日間連続で43℃以上を記録した。
ジョージア工科大学・都市気候ラボのエバン・マレン氏は、「特にエアコンがない、もしくはあっても経済的に使用が難しい人々にとって、フェニックスの現在の暑さは非常に危険です」とAP通信に語っている。
フェニックスは2022年夏にも熱波に見舞われ、アリゾナ熱傷センターのあるヴァレーワイズ健康医療センターでは85人が接触によるやけどで入院、そのうち7人が亡くなっている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。