ロシア出身のスーパーモデル、ナタリア・ヴォディアノヴァ。彼女が2月13日にInstagramに投稿した写真が、大きな反響を呼んでいる。
そう、手に持ってるのは「ナプキン」。恥ずかしくなんてない。だってそういうものだから!以上。 #PadManChallenge
いったいなぜ、「ナプキン」とセルフィーを撮ったのだろうか。
その秘密は、彼女が使った「#PadManChallenge」というハッシュタグに隠されている。
これは、生理や女性の身体への理解と尊厳を訴える取り組みだ。もともとは、インド映画の宣伝キャンペーンだったが、今では一般人から俳優まで巻き込み、世界中で大流行している。
ハッシュタグ付きの写真を投稿した人は、次の「挑戦者」を指名するというルールだ。
このハッシュタグに共感した人の投稿は、すでに24000件以上確認されている。
Challenge accepted @radhika_apte...
Here it is- A pad... Even princesses use it! 😋 Its natural! Period! #PadManChallenge...
Here I'm challenging @RajkummarRao@DianaPenty and @FarOutAkhtar... pic.twitter.com/Gl8fVFieSX
— Aditi Rao Hydari (@aditiraohydari) 2018年2月3日
火付け役だった映画「パッドマン」は、インドのある起業家の人生を描いた作品。彼は20年前、貧しくて生理用品を買えない人たちのため、低コストで生理用品を作る機械を発明した。
ハフポスト・フランス版によると、インド人女性の10%が月経障害に、14%は月経感染症に苦しんでいる。思春期の女子の20%は「生理」が理由で学校に通っていない。適切で衛生的な生理用品が手に入れづらいからだ。特に農村部に住む女性は、畑仕事をする際、下着の中に灰や土が入ってしまうリスクが高い。
ヒンズー教では、生理中の女性や出産後の女性を「不浄」とみなして隔離・監禁する「チャウパディ」という慣習がある。この慣習は今でも一部で残っている。隣国ネパールでは今年1月、チャウパディで監禁された女性(23)が亡くなり、大きな問題となった。
世界には、生理をめぐる課題が山積しているのだ。
昨年10月、イギリスの生理用品メーカーのキャンペーン動画が反響を呼んだ。
それまで青い液体でしか表現されなかった経血を、リアルに「赤」で表現したからだ。
「生理」の話は、オープンに話しにくい。
「コンビニで生理用品を買うと、わざわざ紙袋に梱包される」、「トイレに生理用品を持ったポーチを持っていくと、気まずい視線を送られる」、「生理痛で会社や学校を休むとは言いにくいから、別の理由を探す」
生理はこんなに身近なものなのに、それ自体を「恥ずかしいもの」として目をそらしたり、隠してしまう。日本でも、このような経験をした人は多いだろう。
でも、このキャンペーンによって、生理のことを話したい人がいることがハッキリ示された。勇気を出して「語ろう」と言ってくれる応援団も、たくさんいる。
生理について話すことは、決して恥ずかしいことではないのだ。
ハフポスト日本版では、「女性のカラダについてもっとオープンに話せる社会になって欲しい」という思いから、『Ladies Be Open』を立ち上げました。
女性のカラダはデリケートで、一人ひとりがみんな違う。だからこそ、その声を形にしたい。そして、みんなが話しやすい空気や会話できる場所を創っていきたいと思っています。
みなさんの「女性のカラダ」に関する体験や思いを聞かせてください。 ハッシュタグ #ladiesbeopen#もっと話そうカラダのこと も用意しました。 メールもお待ちしています。⇒ladiesbeopen@huffingtonpost.jp