2023年のアカデミー賞授賞式は、レッドカーペットが赤じゃない。
アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで3月12日(現地時間)に開かれた第95回アカデミー賞授賞式では、レッドカーペットに赤ではなくシャンパン色が使われた。
レッドカーペットが赤ではないのは1961年に導入されて以来、初めてだ。
アカデミー賞授賞式の司会を務めるジミー・キンメル氏は、3月9日のカーペットのお披露目で「赤ではなくシャンパン色のカーペットの使用するという決定は、決して血が流されることはないという我々の自信を表していると思います」と発言。
2022年のウィル・スミス氏による平手打ち事件を思い出させるジョークを交えてカーペットを紹介した。
なぜシャンパン色?
シャンパン色にした理由について、アカデミー賞主催者は「日没前のビーチを連想させるため」とニューヨークタイムズに述べている。
さらに、参加者のために設置されたテントのオレンジ色と衝突しない落ち着いた色としても、シャンパンカラーが選ばれたという。
カーペットの色変更を手掛けたのは、クリエティブ・コンサルタントのリサ・ラヴ氏とクリエイティブ・ディレクターのラウル・アヴィラ氏だ。
ラヴ氏はこのシャンパン色のカーペットについて「シャンパンのグラスを片手に、ゴールデンアワー(夜明けや日暮前に空が輝いて見える時間)に白い砂浜で日没を見ている時にアイディアが浮かんだ。心穏やかで平和な時間を呼び起こさせる」と説明している。
ただし現地の記者らは、シャンパン色のカーペットは、多くの参加者が到着する前に、すでに汚れてしまったと報告しており、Varietyは「主催者は汚れた部分を切り取って交換している」と伝えている。
また、俳優のジェイミー・リー・カーティス氏は、「カーペットとドレスの色が同じになってしまった」という後悔のコメントを、額に手を当てる絵文字とともにツイートしている。
他にも、SNSには「シャンパンというよりベージュ」や「シャンパンカーペットはフランスの特定の地域のみで作られたもので、それ以外はただのスパークリングカーペットだ」などの冗談混じりのコメントも投稿されている。
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。