大阪北部地震で9歳女児ら3人死亡 けが人情報も相次ぐ
18日午前7時58分ごろ、大阪府北部で震度6弱の地震を観測した。気象庁によると震源の深さは13キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6・1と推定される。京都府南部では震度5強、兵庫県南東部と奈良県で震度5弱を観測。近畿地方を中心に、関東地方から九州地方の一部にかけて広い範囲で震度5弱から震度1を観測した。気象庁は、揺れの強かった地域では1週間程度、震度6弱程度の地震のおそれがあるとして警戒を呼びかけている。
気象庁によると震度6弱を観測したのは、大阪市北区、大阪府の高槻市、枚方市、茨木市、箕面市の5市区。震度5強は京都市、京都府亀岡市など18の市区町村だった。
大阪府災害対策本部などによると、高槻市立寿栄小学校のプールの壁が倒れ、4年生の女子児童(9)が下敷きになり、病院に搬送されたが、死亡が確認された。大阪市東淀川区上新庄2丁目では民家の外壁が倒れて男性(80)が下敷きになり死亡した。茨木市でも男性(84)の死亡が確認されたという。
大阪府内ではほかに、箕面市で女性(62)が骨折するなど計3人がけが。豊中市で6人、池田市で2人、京都府内では、家具の下敷きなどになり5人がけがをしたという。
大阪市災害対策本部によると、市内では4件の火災が発生。西淀川区大和田3丁目の住宅付近から出火したが、住人は避難して無事だった。ほかに救護17件、救助58件、救急81件の出動があったという。
高槻市下田部の住宅付近でも出火したという。
関西電力によると、午前8時55分現在、大阪府内で約17万戸、兵庫県内で約500戸が停電した。戸数が多かったのは大阪府北部で、豊中市が約9万5千戸、箕面市が約4万1千戸、吹田市が約2万5千戸停電した。
また、停電でエレベーターが止まって閉じ込められたとの通報が、大阪市内で10件、豊中市内で3件寄せられた。
高槻市南庄所町では水道管が破裂した。
交通網も大きく乱れた。新幹線は東京―小田原間と名古屋―博多間で緊急停止。順次運行を再開したが、東海道新幹線の米原―新大阪間と山陽新幹線の新大阪―岡山間は午前10時現在運転を見合わせている。
京阪神のJR各線、阪急、南海、近鉄、阪神、京阪の各私鉄も一時全線で運転を見合わせた。
(朝日新聞デジタル 2018年06月18日 11時29分)