同性同士など性的マイノリティー当事者のカップルをパートナーとして公に認めるパートナーシップ制度が、大阪府で2020年1月22日から始まる。同府の吉村洋文知事が1月15日に発表した。
「大阪府パートナーシップ宣誓証明制度」によって、これまで府営住居が法的な婚姻関係にあるカップルに限られていたのが、パートナーシップ宣誓をしたカップルも入居が可能になる。
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都道府県規模のパートナーシップ制度は、昨年7月の茨城県に次いで2件目。
大阪府ではLGBTQの理解増進へ取り組むことを制定した「大阪府性的指向及び性自認の多様性に関する府民の理解の増進に関する条例」を2019年10月に施行。
吉村知事は15日の定例会見で、「本当は自治体というよりも国が率先してやるべきで、国の取り組みが不十分だと思っている」「生まれ持ったもので差別してはいけないというのは基本的な価値観」「国が発信していくべきで、それを国がやらないのであれば、まずは府でできるところからやっていく」などと話した。
大阪府では大阪市や堺市など5自治体で、パートナーシップ制度をすでに導入している自治体がある。
同府のパートナーシップ制度が始まれば、導入されていない府内の市町村のLGBTQカップルも府庁でパートナーシップ宣誓ができ、証明書が交付される。
宣誓の予約は22日に開始するが、担当者によるとすでに問い合わせがきているという。
日本で法律婚が認められていない同性カップルに、自治体が結婚に相当する関係として認めるパートナーシップ制度は、2015年に東京・渋谷区と世田谷区で開始された。
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