2年間にもおよぶリノベーション作業を終えて、巨大なガラスのキューブから覆いが取り払われた。米国時間9月20日、Apple(アップル)のニューヨーク五番街の旗艦店が一般公開されたのだ。この開店は、AppleのiPhoneやApple Watchの新モデルの発売と時機を合わせたものとなった。そうした最新の製品に、それにふさわしい壮大なお披露目の機会が与えられたわけだ。
その開店の前日の朝、Appleは選抜したメディアに対して内覧会を開催した。もちろんTechCrunchも選ばれている。その間も、何人かの人が、歩道から中をのぞき込んでいたので、スタッフはカーテンを閉めなければならなかった。キューブそのものは、それほど大きくは変わっていない。ただし、新たな輝きを帯びている。残念ながら、キューブ全体を覆っていたカラフルなラップは、一時的なものだったことが判明した。
ところで、できてから十数年にわたって、ニューヨーク市のランドマークともなっていたものを、なぜ作り直す必要があったのか? このストアは、市内でも最も交通量の多い交差点の1つ、セントラルパークの南東の角、プラザホテルの真向かいに位置している。どうでもいいかもしれないが、例の大統領のタワーから2ブロックほど北だ。数年前までは、あの有名な玩具店、FAOシュワルツと同じブロックを分け合っていた。
しかし今では、Appleが完全にこの空間を占領している。キューブを取り巻く広場は大きく変更され、太陽光と50万個ものLEDの組み合わせを活用する新しい照明システムの採用を可能にした。詳しくは、こちらの記事を参照していただきたい。
地下は、ストアが広場のすべての領域を専有している。面積が増えたことで、ストアの一辺を占めるジーニアスバーも、必然的に大きくなった。HomePodの視聴エリアは、かつての高級ステレオショップのガラス張りの試聴室を思い起こさせる。
いちばん驚いたのは、かつてのストアのシンボル的な存在だったガラスの螺旋階段が、もはや純粋なガラス製ではないということ。今や、個々のステップには、ステンレス製のカバーが付けられている。おそらく安全上の理由だろう。今朝、いっしょにストアを訪れた人は、以前最初にこのストアに来たとき、階段を降りていて、うっかり足を取られそうになったと言っていた。全部ガラス製というのは、見栄えは良くても、雨が降るたびに惨事が発生するのをただ待っているのようなものだったのかもしれない。
期待どおり、この照明システムは大きな効果を発揮している。くもりガラスの舷窓のような丸い窓から陽の光が差し込み、その回りをLEDの照明リングが取り囲んでいる。これはなかなか見応えのある組み合わせだ。下の写真の反射で、それがよく分かるだろう。
太陽光は、ストアの東側と西側、2列に分かれた8本の大きな木と、東側に伸びる生きた緑の壁にも降り注ぐ。この緑の壁の近くには、なぜかAirdPodsがある。ここは、日の出と日の入りの際には、赤味がかった光に包まれ、もっともすばらし景色となる。
新しいストアは、9月20日金曜日の午前8時、一般向けに開店した。
(翻訳:Fumihiko Shibata)
2019年09月25日TechCrunch Japan「ニューヨーク五番街のアップルの最新ストア内部の詳細を17枚の写真で」より転載
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